MBTI診断が就職活動に与える影響
株式会社Synergy Careerが運営する「就活総合研究所」は、2026年及び2027年の新卒就活生を対象にした調査を通じて、MBTI診断が彼らの職業選択や自己分析に与える影響を探りました。200名からの回答を基にしたこの調査結果は、就活生の意識や行動パターンに対する新たな洞察を提供します。
調査結果の概要
本調査の最も顕著な発見は、参加した就活生の61%がMBTI診断を自己分析の一環として活用していることです。これは、学生たちが自分の性格や価値観を理解する上で、MBTI診断が役立つと感じていることを示しています。また、39%の回答者は、MBTIの診断結果が自分の職業選択に「とても影響する」または「やや影響する」と答えています。このように、就職活動における大きな意思決定にMBTIを取り入れる学生が約4割に達していることは興味深いポイントです。
一方で、MBTIの診断結果が就活において「とても有利になる」と考える学生はわずか26.7%に留まりました。ほとんどの回答者は、「どちらでもない」と無関心な態度を示しており、マイナスの影響を懸念する声も聞かれます。調査からは、MBTI診断が必ずしも就職活動における強力な武器ではないという認識も浮き彫りになりました。
採用担当に対する反応
調査対象の中で、25.6%の就活生が採用担当者に自分のMBTIを聞かれることに対して否定的な印象を抱いています。この結果は、MBTIに対する信頼性や、採用の場面におけるその利用方法に対する疑念を示唆しています。特に、MBTI診断に対する信頼の度合いは分かれており、53.5%の参加者がある程度の信頼性を感じる一方で、39%は信頼していないと感じています。
MBTIの受容と今後の課題
今回の結果から明らかになったのは、MBTIの活用が増える一方で、その結果に対する認識は二極化しているという点です。今後、企業がMBTIを取り入れる際には、就活生の反応や信頼感を十分に考慮する必要があります。特に、自己分析や職業選択のツールとしてのMBTIの位置づけに対しては、しっかりとした理解が求められるでしょう。
この調査は、就活生がどう自己理解を深め、職業選択を行っているのかという重要な視点を提供しており、MBTI診断の役割とその限界を考える機会となるでしょう。今後もこのような実態を把握し続けることで、より適切な就職支援が行えるようになることが期待されます。
おわりに
就活生のリアルな声を反映したこの調査結果は、MBTI診断が就活に与える影響を理解する上で貴重な資料となります。今後、就活総合研究所はこのようなアップデートを通じて、ますます進化する採用市場における学生の意識を把握し、貴重な情報を提供し続けることを目指します。