木工家三谷龍二展「岸辺を離れて」：新たな作品展がついに開幕

木工家三谷龍二が魅せる新たな世界

2025年11月、東京・代官山のギャラリー「gallery ON THE HILL」では、木工家の三谷龍二による個展「岸辺を離れて」が開催されます。長野県松本市を拠点に活動する三谷は、日常の生活に寄り添った木工品を手掛けてきましたが、本展では新たに平面作品や立体作品、木の椅子など、さまざまな表現を披露します。展覧会は11月12日から23日までの間、代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラムで行われ、入場は無料です。

三谷龍二の魅力とは

三谷龍二は、無垢の木材の持つ自然な美しさを最大限に引き出しつつ、使い手に優しい設計を追求する木工作品を生み出してきました。彼の器は、日々の生活の中で使われてこそ完成する道具であり、それによって人々の生活に物語を刻み加えます。「生活工芸」と称される彼のスタイルは、美しさと機能性を兼ね備え、使用することで自然にその魅力が発揮されます。

本展の見どころは、三谷のアートとしての「余技」をテーマにした新作です。ここでは、平面作品としてのブリキ絵が中心に展示され、特に2002年から2021年にかけての雑誌『住む。』での連載を通じて発表された絵に馴染みのある方々には、改めてその魅力を再確認していただけます。会場内は、「岸辺を離れて」というテーマを反映させた立体作品で彩られており、彼の詩情豊かなビジュアル表現が楽しめます。

特別な展示とイベント

また、今回の個展では、三谷がデザインを担当した新作コレクション「3r-h furniture」も展示されます。特に注目したいのが、シェーカーからインスパイアを受けた「armchair」で、日々の生活に寄り添うデザインとして、多くの人に愛されることを願っています。展覧会の期間中、さまざまなジャンルの作品が一堂に会し、三谷の創造性を存分に体感できる機会となることでしょう。

イベント情報

会場の設営とともに行われる特別トークイベントでは、デザイナー・皆川明さんをゲストに迎え、「岸辺を離れて」という展覧会に込めた思いを中心に語ります。日程は11月12日（水）の19:00から20:00で、参加には事前申し込みが必要となります。

さらには、11月13日（木）には特別イベント「三谷BAR @KUCHIBUE」が開催され、料理家の坂田阿希子さんがプロデュースする料理を堪能しながら、三谷の作品にまつわる新たなインスピレーションを得ることができます。