サーモフィッシャーサイエンティフィックが新型遠心分離機を日本市場に導入
テクノロジーの進化が、科学的研究の分野でも持続可能性を促進しています。今回は、サーモフィッシャーサイエンティフィックが新たに発表した、CO2冷媒システムを搭載した大容量高速遠心分離機についてご紹介します。この新モデルは、2025年7月1日より日本市場において販売が開始されます。
環境への配慮を重視
サーモフィッシャーは、環境に配慮しつつも高性能を維持することを目指し、この新しい遠心分離機を開発しました。EUや米国では、フッ素系温室効果ガスの使用制限が法制化され、遠心分離機のメーカーは新しい規制に対応する必要があります。この新型機は、自然冷媒を用いた冷却システムを搭載している点が大きな特徴です。
次世代冷却技術「GreenCool Technology」
新しいThermo Scientific(TM) GreenCool(TM) Technologyは、二酸化炭素(CO2)を冷媒として使用することで、地球温暖化係数(GWP)を1に抑えています。これにより、従来製品と比べてGWPを1397分の1にまで低減することが可能です。また、全てのモデルはドイツの工場で製造されており、この工場はゼロウェイスト認証を受けた100%再生可能エネルギーを利用しています。
ユーザビリティと効率性の向上
今回の新型遠心分離機は、軽量化と騒音の低減を実現しており、実験室の作業環境を改善します。血液バンキングやバイオプロセシングなど幅広い研究用途に対応できるよう設計されており、高い精度と効率を兼ね備えています。
操作性と信頼性の向上
新しい設計により、ユーザーは直感的な操作が可能になると共に、サンプルの安全性も向上しています。特に、CryofugeおよびBIOSシリーズではエネルギー消費をそれぞれ14%と15%削減しており、持続可能な研究環境の実現をサポートします。
超高速遠心機の新機能
LYNXシリーズの超高速遠心機は、安定した低温を維持しつつ、高速回転を実現。温度に敏感なサンプルの品質を確保し、最大稼働時間を実現する設計がされています。さらに、エネルギー効率も従来のモデルに比べ13%削減しており、研究室におけるコスト効率も向上しています。
まとめ
サーモフィッシャーサイエンティフィックの新型遠心分離機は、持続可能性、性能、操作性の全てにおいて大きな進化を遂げました。今後の研究環境において、これらの機器がどのように役立っていくのか、その動向に注目です。さらに詳しい情報については、
こちらのページをご覧ください。