教員の長時間労働を軽減する新しいBPOソリューションの導入

教員の働き方を改革する新サービスが登場

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社は、教員の長時間の労働を軽減するため、校務BPOソリューション「ClaCro」を発表しました。特に注目すべきは、その第一弾として導入された「オンライン試験実施支援サービス」です。このサービスは、テスト作成から採点、成績処理に至るまでの一連の業務をデジタル化し、教員が本来やりたい教育活動にもっと集中できる環境を提供します。

教員の現状と課題

近年、働き方改革が進む中でも、教員の残業時間は依然として高止まりしています。文部科学省の調査によれば、中学校の教員の77.1％が1か月の残業が45時間を超えていると報告されています。この状況は、教育におけるDX（デジタルトランスフォーメーション）の推進を急務としていますが、従来のシステム導入には高い心理的負担が伴いがちです。

オンライン試験実施支援サービスの特徴

「オンライン試験実施支援サービス」では、教員の業務のデジタル化を進め、システム導入に伴う負担を軽減します。具体的には、問題作成・採点・成績処理の各ステップにおいて、パーソルビジネスプロセスデザインがサポートを行います。これは、特にシステムに不安のある教員でも、必要最低限の作業で利用できる設計になっています。これにより、教員は新たな授業方法の探求や、生徒とのコミュニケーションにもっと時間を割けるようになります。

提供される具体的なサポート

1. 問題搭載・試験設定
教員が準備したテスト問題をシステムに搭載する作業は、全てパーソルビジネスプロセスデザインが代行します。教員は問題の用意と内容の確認だけで、試験をスムーズに実施できるのです。

2. 記述式問題の採点サポート
記述問題については自動採点が難しいため、目視での採点を行います。たとえば、回答が「青」の場合、異なる表記を含めて正解に修正する作業を行います。

3. 成績処理支援
システムから出力された成績データを見やすい形式に整え、教員が簡単に成績管理できるようサポートします。

4. 細やかなアカウント設定
アカウント登録やクラス分け、転入生の追加も代行し、迅速な対応が可能です。また、教員の問い合わせには専用窓口が用意されているため、スムーズなコミュニケーションが可能です。

利用教員からの高評価

実際に長崎県佐世保市の中学校で実証実験を行ったところ、多くの教員から高い評価を得ることができました。「サポートが手厚く、他の設定は全部やってもらえるので、面倒だと感じなかった。」との声もあり、効率的な採点が実現できたことが確認されています。

導入によるユーザー負担の軽減

ClaCroのサービスを導入することで、システム関連のユーザー負担が約80％軽減されます。これにより、教員は新たなツールを使う際のストレスを感じず、よりスムーズに業務をこなすことが可能になるのです。

今後の展望

「オンライン試験実施支援サービス」に続き、2026年度には「校務支援サービス」、2027年度には「学校業務支援サービス」など、さらなるBPOサービスの展開を予定しています。これにより教員の残業時間を20％削減し、働きやすい教育現場を目指す取り組みが進行中です。

今回のサービスは、教育界における働き方改革の新たな一歩となることでしょう。