浜松のイノベーションハブFUSEが起業家への支援を開始
浜松市に位置するイノベーションハブ「FUSE」が、地域の起業家に向けた伴走支援を本格的にスタートさせました。この取り組みは、コロナ禍の影響を受けた起業家たちのニーズに応える形で進められています。FUSEの運営チームは、約40名の起業家へのヒアリングを通じて、彼らが抱える課題を深く分析しました。
調査結果から浮き彫りになった起業家の実情
調査の結果、起業家には大きく二つのニーズが存在することが明らかになりました。一つ目は、「自社事業について考えるための整理の場」が不足しており、他の起業家との交流もないために孤独感が募っているということです。二つ目は、特に飲食業の起業家が収益の減少に直面しており、デリバリーやネット販売への迅速なシフトが求められている中、必要な営業許可を持つキッチンの不足が課題となっていることです。
伴走支援の具体内容
1. オンライン・ワークショップ
FUSEでは、起業家が抱える経営課題を解決するためのテーマに基づいたオンラインワークショップを実施します。参加費は無料で、FUSEに常駐する「コミュニティ・ビルダー」が進行を担当。専門的なファシリテーション手法を駆使し、起業家同士の深い内省や意見交換を促進します。まずは、5月中に以下の3つのワークショップが予定されています。
- - コロナ禍における起業家事情:起業家同士で事業課題を共有し、整理する場を提供。
- 日程:5月22日(金)、29日(金)午後3時~5時(各回定員:9名)
- - ビジョントーク:「なぜ、自分がこの事業をしているか?」を考えるワークショップ。
- 日程:5月27日(水)午後3時~5時(定員:10名)
2. 飲食業特化の伴走支援
飲食業の起業家には、経営戦略や事業計画の見直しを伴走支援として提供。また、5月20日からはFUSE内に設置された業務用キッチンの利用申し込みも開始しました。このキッチンは、焼き菓子やお惣菜の製造が可能で、デリバリー業務や弁当販売に必要な設備が整っています。試用期間中は光熱費のみでの利用が可能で、混雑を避けた時間貸しも行われています。
さらに、キッチンにはイートインスペースも併設。ここで顧客から直接フィードバックを受けることで、テストマーケティングも行えることが大きな特徴です。興味のある方は、専用フォームから申し込み後、選考プロセスを経て利用が可能です。
今後の展開と期待
FUSEでの伴走支援は、7月までの暫定的な施策ですが、その後も新たなイベントやワークショップが開催予定です。6月1日からはオープンハウスも予定しており、徐々に施設を開放する計画が進行中です。利用希望者はこの機会にぜひ参加して、新たなビジネスチャンスを見出してみてはいかがでしょうか。
FUSEの取り組みは、浜松の起業家にとって大きな希望となることでしょう。地域の発展に寄与する新たな起業の芽が、ここから生まれることを期待しています。
詳しい情報やお申し込みは
FUSEの公式サイトをご覧ください。