建設現場における廃プラスチックの有効活用
日本の建設業界は、年間で発生する産業廃棄物の約20%を占める重要な分野です。しかし、その中でも特に廃プラスチックの再資源化は、長年の課題となっています。近年、建設現場からの廃プラスチックを効率よく回収し、その活用を実現するための新たな取り組みが進められています。
再資源化の課題と新たな取り組み
建設現場から排出される廃プラスチックは、しばしば汚れや異なる材質の混入などにより、従来の焼却処理が主流でした。しかし、国際的な環境意識の高まりとともに、マテリアルリサイクルの必要性が増しています。そこで、大栄環境株式会社、資源循環システムズ株式会社、株式会社鴻池組、株式会社八木熊の4社が集結し、iCEP PLASTICSというリサイクルシステムを発足させました。このシステムでは、各社の強みを結集し、廃プラスチックの収集から再生樹脂化、製品化までを一貫して行います。
建設現場での分別活動
鴻池組が手がけた物流倉庫の建設現場では、具体的な分別ルールが策定されました。作業員が分別を行いやすくするため、廃プラスチックの種類に応じた詳細な分別指示が回収カートに掲示され、意識啓発を図りました。また、現場職員が定期的に確認を行い、問題点があれば指導を行い、執拗に分別意識を浸透させました。
成果の確認
その結果、廃プラスチックの59%がマテリアルリサイクル可能と判定され、従来のリサイクル率の約3倍という成果を収めました。この成果は、分別ルールの徹底と意識向上の賜物です。また、リサイクルできなかった廃プラスチックについては、従来通りサーマルリサイクルを行い、資源の無駄を最小限に抑えました。
製品化と資源循環
マテリアルリサイクルが可能なプラスチックは、最終的に建設現場で使用できるプラスチック角材として再製品化され、その現場に納品されました。これにより、廃プラスチックから直接新たな製品が生まれるという資源循環の仕組みが実現しました。この流れは、関係者の環境意識の向上にもつながると期待されています。
今後の展開
今回の取り組みを通じて、建設現場での分別活動がマテリアルリサイクルの推進に寄与することが証明されました。今後は、更に多様な建設現場や適用エリアの拡大に取り組む予定です。企業間の連携を強化し、持続可能な資源循環型社会の実現に貢献することが目指されています。