ソニー銀行、AWSに勘定系システムを移行しデジタル化を加速

ソニー銀行がAWSへ勘定系システムを移行

2025年5月、ソニー銀行株式会社はアマゾンウェブサービス（AWS）に勘定系システムの移行を完了したと発表しました。この移行により、ソニー銀行はデジタルバンキングにおいてさらに一歩進んだビジネスアジリティを確保することができます。

クラウドネイティブアーキテクチャの実現

新しいシステムはAWSのフルマネージドなコンテナオーケストレーションサービス、Amazon Elastic Container Service（Amazon ECS）を活用して設計されています。このシステムでは、オンプレミスからの単純な移行ではなく、クラウドネイティブなアーキテクチャを採用しています。

これにより、ソニー銀行の各種商品やサービス、及び取引機能はマイクロサービス化され、機能拡張への柔軟な対応が可能になりました。また、オープンAPIを通じて銀行データを公開し、外部システムとの連携を簡単に行えるようになりました。これが、フィンテック企業による先進的なアプリケーションとの連携を促進します。

AWSのエンタープライズサポートと共同開発

AWSのエンタープライズサポートサービスであるAWS Countdown Premium（AWS CDP）を日本の銀行として初めて導入しました。CDPは移行の準備段階から運用体制強化を支援し、ソニー銀行の勘定系システムの移行を円滑に行うためのサポートを提供します。

さらに、富士通が開発したFujitsu Core Banking xBankも新勘定系システムの基盤として利用されており、これにより高い拡張性と柔軟性を兼ね備えた銀行サービスの提供が可能になります。

環境への配慮とコスト削減

ソニー銀行はクラウドに移行することで、消費電力量の約80%を削減したという報告もあります。これはAWSの高効率なインフラと再生可能エネルギーへの投資が寄与しています。これにより、運用コストが大幅に減少し、持続可能な社会の実現にも寄与しています。

今後の展望

今後、ソニー銀行はAWSを活用してweb3事業の拡大やAIの導入を進める計画です。顧客体験の向上を目指し、速やかに新商品やサービスを提供するための土台が整ったことになります。

ソニー銀行の南啓二社長は、「この移行はお客様に安心してご利用いただくための重要なステップ」とし、今後の成長にも期待を寄せています。

この取り組みは金融業界の競争を一層激化させることが予想され、ソニー銀行をはじめとした各社の動向に注目が集まります。

まとめ

今回の勘定系システムのAWSへの移行は、ソニー銀行にとってデジタルバンキングの未来を切り開く重要なマイルストーンです。新たなテクノロジーを駆使し、顧客のニーズに応じた銀行サービスの革新が期待されると同時に、環境への配慮も継続的に行う姿勢が見受けられます。これにより、ソニー銀行は今後も成長を続けていくことでしょう。

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