日立とオラクルが共同開発した生成AIエージェント
株式会社日立製作所と日本オラクル株式会社は、生成AIを活用した新たなプロジェクトに取り組みました。これにより、企業内の業務データを駆使して高精度な回答を提供する「生成AIエージェント」が実現されました。このプロジェクトは、特に若手メンバーが中心となり、わずか3か月という短期間で完結しました。
プロジェクトの背景
日立とオラクルは、Oracle Database 23aiとOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用し、業務データに基づく生成AIの実装を進めました。本プロジェクトの目的は、複雑な質問に対しても高精度で回答できるシステムを構築することです。その成果として、従来の非構造データのベクトル検索に加え、業務データベースの構造データにもSQLによる検索機能を提供しました。
実際の企業内データに基づいたこのプロジェクトでは、全国に工場や店舗を持つ家電企業の在庫管理をユースケースとして検証しました。その結果、生成AIエージェントは複雑な質問に対して82%という高い回答精度を達成しました。これにより、従来のRAG技術では実現できなかった、さまざまな業務データとの統合も可能となりました。
参加者のコメント
プロジェクトに参加したメンバーからは、貴重な経験や協業のメリットについて多くの感想が寄せられています。例えば、オラクルのクラウドソリューションエンジニアの出口龍之介氏は、若手同士での活発な議論を通じて多くの刺激を受け、エンジニアとしての成長を実感したと述べています。また、日立のデータサイエンティスト、渡邉理沙氏は、初めてのパートナー企業との協業での成果に大きな喜びを感じているようです。
更に、日立のオラクル製品担当エンジニア、野中一鴻氏は、構築した生成AIエージェントが企業の業務資料まで理解し回答する画期的なシステムであると強調しています。こうした協創の成果は、部署を超えたコラボレーションによって得られたものだと言えます。
今後の展望
日立とオラクルは、今後も生成AIと企業業務データを活用してさまざまな課題に取り組んでいく計画です。また、このプロジェクトで開発された技術については、さらなる改善や応用が期待されています。
興味のある方は、以下のQiita記事を参照して、具体的な技術的な内容をご確認ください。
関連リンク
この新たな技術が企業の働き方をどのように変えるのか、今後の展開が楽しみです。