蕪嶋神社再建への祈りを込めて開催されるカウントダウンフェスティバル

蕪嶋神社再建への願いを込めたカウントダウンフェスティバル

青森県八戸市に位置する蕪島は、国の天然記念物であるウミネコの繁殖地として知られていますが、そこにある蕪嶋神社は2016年の大晦日、特別なカウントダウンフェスティバルを持って再建への強い願いを示します。

蕪嶋カウントダウンフェスティバル2016の詳細

このカウントダウンイベントは、12月31日(木)の23時30分から元日の0時を越えるまで開催されます。会場は蕪嶋神社の境内および駐車場。入場は無料で、誰でも参加できます。イベントの内容には、蕪嶋神社創建720年を記念した干支奉納昇運祈願祭が組み込まれ、西に向かってカウントダウンの際には美しい花火も打ち上がります。さらに、地元の木遣りや歌謡ショーも開催される予定です。

このフェスティバルは毎年恒例とされていますが、今年は特に意味深いものとなります。蕪嶋神社は現在、11月5日に発生した火災によって大きな被害を受け、その再建が急務となっています。

蕪嶋神社の歴史と意義

蕪嶋神社の起源は、1296年に遡ります。この神社は弁財天の尊像が海から浮かび上がり、蕪島に祀られたことから始まりました。商売繁盛、大漁、子授けなど多くのご利益があり、年間に10万人以上が訪れる人気スポットでもあります。

生息するウミネコの数は多く、毎年2月下旬から約4万羽が飛来し、8月上旬まで島で繁殖を行います。神社が頂上にある蕪島は、八戸藩でも特別な貿易港・漁港としての役割を担い、長い歴史を刻んできました。

火災の影響と地域の絆

しかし、11月の火災は地元の人々に深い悲しみをもたらしました。社殿は完全に焼失し、社内の多くの品々も失われました。今、神社の境内は立ち入り禁止となり、廃材の撤去作業が行われていますが、地域の復興に向けた気運も高まっています。

蕪嶋神社の再建実行委員会は、全国から多くの支援や励ましを受けつつ、地域の人々が協力し合って再建を進めています。八戸市内では週末に開催される朝市などで募金活動も行われ、地元の飲食店でも売上の一部を寄付する取り組みが広がっています。これにより、蕪嶋神社再建への支援の輪が少しずつ広がっています。