パナソニックとジャスミーの協業で見えてきたWeb3の未来
パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社(以下、パナソニック アドバンストテクノロジー)とジャスミー株式会社(以下、ジャスミー)は、Web3に基づく新しいプラットフォームの開発に向けて協業を行なってきました。両社は2024年2月にプロジェクトをスタートし、その成果を報告しました。今回の協業では、個人情報とその利活用をテーマに、多くの人々が安心して利用できるプラットフォーム作りを目指しています。
協業の成果
1. パーソナルデータロッカーの機能拡張
ジャスミーが提唱する「データの民主化」において中心的な役割を果たす「Jasmy Personal Data Locker(PDL)」の機能が充実しました。
新機能の特徴
1.
マイナンバーカードを用いた個人認証機能
この機能は、スマートフォンアプリを利用して厳格な本人確認が可能で、ユーザーが自分のデータを安全に管理できます。
2.
権限譲渡機能
ユーザーがデータをどう活用するか、他者に譲渡するかを選択できる新たな価値を生み出す仕組みです。
3.
IoTデータの効率的処理
IoTデバイスからのデータを安全に処理し、時系列で管理できる機能を導入しました。
2. 開発キットの公開
さらに、ジャスミーは開発者向けにPDLを簡単に利用できるSDK(Software Development Kit)を公開しました。これにより、スマートフォンやパソコンのアプリでPDLの機能を活用することが容易になります。
この開発用SDKは、ジャスミーのDeveloper Programサイトで入手可能です。
3. Jasmyベースアプリの開発
両社は、プラットフォームの利用を拡大するためにJasmyベースアプリを開発しました。このアプリの特徴として、
1.
アプリ内アプリの追加が容易
ここではユーザーが簡単にアプリを追加できるフレームワークが提供されています。
2.
安全な個人情報管理
PDLと連携し、個人情報を安全に管理し活用する機能を備えています。
3.
多彩な機能インターフェース
ユーザーはジャスミープラットフォームの多様な機能にアクセスできます。
これに基づき、健康増進を狙ったウォークラリーアプリも開発中で、実証実験が行われています。
4. ファントークンプロジェクトへの展開
また、ジャスミーはプロサッカーチーム「サガン鳥栖」と連携し、プロジェクト「さガッツ!」を通じて、ブロックチェーンを利用したポイント制度など新しいサービスの提供も始めています。
今後の展開
両社は今後、自治体や企業、教育機関でのJasmyベースアプリの利用をさらに推進する計画です。それに伴ってプラットフォームの機能強化や進化も行なっていきます。これによって、より広範囲で利用されるプラットフォームとなることを目指しています。
ジャスミー株式会社
ジャスミーは、IoTのプラットフォーム開発を手掛けており、安全で安心できるデータ利用を促すことに力を入れています。
この仕組みを通じて、ユーザーが自らのデータの主権を取り戻し、広範な分野で利用できるプラットフォームを目指しています。
パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社
パナソニックの関連企業として、自動車や物流ロボットの開発を手がけるこの会社は、さまざまな業界でのイノベーションを追求しています。
これにより、安全で安心な未来社会の基盤を築くことを目指しています。