新たな技術ニーズ公開
株式会社七越製菓は、さいたま市が運営するオープンイノベーション事業「BIZ SAITAMA」を通じて、新規の技術ニーズを発表しました。この発表は、2025年6月に行われ、特に煎餅押し焼き機の修理およびメンテナンスに関するパートナーを広く募集するものです。近年、製造業界では後継者不足が問題視されており、七越製菓もその影響を受けています。今後は、煎餅押し焼き機のメンテナンスや部品供給が難しくなる可能性があるため、この新たな取り組みが必要不可欠です。
BIZ SAITAMAとは
「BIZ SAITAMA」は、ものづくり企業が抱えるさまざまな技術的課題に対して、さいたま市内外の企業とのマッチングを行う事業です。このプロジェクトは、技術的な問題を解決するためのプラットフォームとして設立され、2024年度には製造業を中心に21社がそれぞれの技術ニーズを公表しました。その結果、国内外の中小企業やスタートアップから109件のエントリーがあり、91件が実際にマッチングに成功。マッチング率はなんと83.5%という高数字を記録しています。
さらに、このマッチングは単なる提案にとどまらず、実際に取引開始や試作品開発、NDAの締結、PoC(Proof of Concept)の計画といった具体的な進展へと続く案件も15件生まれています。このシステムを通じて、地域のものづくりの活性化が期待されています。
新しい技術ニーズの詳細
七越製菓が求めているのは、煎餅押し焼き機の修理を行うパートナーです。製造メーカーにおいて後継者不足が深刻な問題となっているため、同社では新しいパートナーを探す必要があります。この機会は、技術者にとって魅力的な挑戦となるでしょう。また、煎餅の製造は伝統的な技術が求められるため、この分野に興味のある企業や技術者にとっては格好のチャンスです。
さいたま市の産業創造財団について
さらに、「BIZ SAITAMA」を運営する公益財団法人さいたま市産業創造財団は、地域の企業や創業者を幅広く支援する役割を担っています。さいたま市の特性を活かした支援策を展開し、中小企業やその従業員の福祉向上を目指しています。この財団は、平成16年に設立され、地域産業の振興に貢献してきました。これからも、地域のものづくりの未来を築いていくための施策に力を入れていくことでしょう。
「BIZ SAITAMA」におけるエントリーはウェブサイトを通じて随時受け付けており、各技術ニーズに関する企業とのマッチング面談もオンラインで行われる予定です。煎餅製造に関心のある企業や工程に関わる技術がある企業は、この機会にぜひ参加してみてはいかがでしょうか?
地域の産業が今後も発展するためには、新しい技術のニーズを理解し、それに応える準備が必要です。七越製菓の取り組みを受けて、地域全体のものづくりが一層活性化することが期待されています。