ペット防災の実態調査から見えた備えの必要性とは?
アイペット損害保険株式会社が実施した「2026年度版ペットのための防災対策に関する調査」の結果によれば、ペットを飼う人々の防災意識には大きな課題が浮き彫りとなりました。本調査は、犬や猫を飼っている1,000名を対象に行われました。
調査結果の概要
調査の結果、ペット防災に関する対策を「かなりしている」または「している」と回答したのはわずか20.2%。さらに、自身が最寄りの避難所の受入れ体制を「知らない」と答えた飼育者は88.4%に達し、ほとんどの飼い主が具体的な情報を把握していない状況が明らかになりました。
ガイドラインの認識不足
環境省が発行した「人とペットの災害対策ガイドライン」を認知している人はわずか8.0%でした。ガイドラインにおいては、「同行避難」の原則が求められていますが、約9割の飼育者がこの事実を知らないという現状が示されています。
同行避難の課題
調査の中で、同行避難を希望する飼育者は76.9%にのぼりましたが、その理由として「避難所にペットが入れない可能性」を挙げた人が44.6%で、これが大きな壁となっています。つまり、多くの飼い主が実際に避難所に行くことに不安を抱いているのです。
避難生活での心配事
避難先での心配事は、主に「他人や他のペットとのトラブル」や「慣れない場所でのトイレ」が挙げられ、これらはそれぞれ55.7%、51.9%という高い数値を記録しました。ペットの精神状態や健康状態に対する不安も多く見受けられ、ストレス管理が大きな課題となっています。
情報の収集先
「ペット防災」の情報源として最も多く選ばれたのは「自治体」であり、信頼性の高い公的機関からの情報が求められていることが分かります。その次に「動物病院の獣医師・看護師」、「テレビ・ラジオ」が続きました。また、災害経験者はSNSを通じて情報を得ることに対する意識が高い傾向にありました。
マイクロチップの現状
災害時の迷子対策として有効なマイクロチップの装着率は全体で28.7%にとどまりました。2022年の法律改正により、ブリーダーやペットショップでは装着が義務付けられていますが、既に飼育しているペットへの装着は努力義務となっており、さらなる普及が望まれます。
まとめ
調査を通じて、ペット飼育者の不安や情報不足が浮き彫りとなり、特に防災対策の必要性が再認識される結果となりました。東日本大震災から15年が経過し、改めて「備え」の重要性を考えるきっかけになればと、アイペット損保は防災に関する情報発信を続けていく方針です。今後3月には「ペットの防災」サイトのリニューアルも予定されており、実際のシミュレーションや必要物資の算出が可能になるなど、より充実した情報を提供する予定です。