2024年上半期のライブ市場、規模拡大も地域差明確に

2024年上半期のライブ市場調査結果

2024年上半期におけるライブ・エンタテインメント市場の調査結果が、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会より発表されました。この調査は1989年から継続されており、コンサートプロモーターの事業活動の動向をデータ化した貴重な資料です。

調査概要と結果

調査対象は2024年1月1日から6月30日までの期間で、全国の正会員社を対象にしています。その結果、以下のような数値が示されました：

- 会員社数: 75社（前年比1社減）
- 総公演数: 16,104（前年比98.3%）
- 総動員数: 27,292,658人（前年比99.8%）
- 総売上額: 2,840億6571万円（前年比118.9%）

この数値から、2024年上半期の公演数や動員数は前年とほぼ同じレベルで推移しているものの、売上高は大幅に成長していることが分かります。

地域別の動向

ライブ開催の動向は地域によって大きく異なり、関東、東海、近畿、九州沖縄の4地域では、公演数や動員数がコロナ禍前の水準を上回っています。一方、北海道、北陸信越、中国四国地方では、公演数が減少している状況です。

特にアリーナやライブハウスでの公演数は増加していますが、スタジアムやホールといった大型の公演は依然として前年を下回っています。これにより、観客動員の傾向にも地域差が見られることが浮き彫りになりました。

K-Popとチケット単価

K-Popアーティストの公演数は前年比で増加していますが、アリーナ公演の減少が響き、全体の動員数は減少傾向にあります。また、平均チケット単価は10,408円となり、前年同期比で19.1%上昇しました。この背景には、一部の大規模公演における高額チケットの販売や、海外アーティストの招聘コストが円安の影響で上昇していることが寄与しています。

まとめ

2024年上半期のライブ・エンタテインメント市場は、前年並みの動員数を保ちながらも、規模の拡大を見せています。ただし、地域別には明確な違いがあり、今後の市場動向に注目が集まります。各地域での公演数の違いや、人気アーティストの活動が今後の成長をどのように促進するかが焦点となるでしょう。

調査の詳細については、こちらのURLをご覧ください。