2025年度から、男子プロゴルファーの米澤蓮選手が新たなジュニア育成プログラム「米澤蓮スカラシッププログラム」を立ち上げることが発表されました。岩手日報社との連携を通じて、米澤選手は、自身の出身地である岩手県や東北地域から若手ゴルファーを支援し、トッププロの技術や思考を伝える機会を提供します。
このプログラムの特徴は、毎年数名の高校生を選出し、実際のツアー会場での体験や岩手県内での合宿を行うことです。米澤選手は「自分を育ててくれた岩手や東北に貢献したい」という思いから、これまで自分が受けてきた支援への恩返しの気持ちを込めて始めました。活動は、2025年の中日クラウンズの練習日からスタートし、選ばれたジュニア選手たちは、真剣なプロの世界を体感しながら成長することが期待されています。
米澤選手は、2016年からオーストラリアで取り組まれているキャメロン・スミス選手のスカラシッププログラムに感銘を受け、この企画を思いついたと語っています。次世代のゴルフ界を担う子供たちを経済的にも技術的にも支援することで、彼らの成長を後押しすることが目的です。米澤選手は、自身がジュニア時代から多くの人々に助けられてプロになったことを忘れず、その経験を次世代に伝えたいと熱い思いを持っています。
初年度の参加者は、岩手県から1名、東北エリアから1名、中部エリアから2名が選ばれ、4月29日から5月2日までの中日クラウンズに招待されます。期間中、彼らは米澤選手と同行し、コースの戦略やスキル、メンタル面について学び、実際に試合を観戦する貴重な機会を得られます。また、8月には岩手県内で合宿も計画されており、さらに多くの実践的なスキルを習得することを目指しています。
米澤選手の支援を受ける「米澤蓮いわてサポートパートナー」と呼ばれるプロジェクトも注目されています。地元企業からの支援を受け、参加選手の移動や滞在費は米澤選手が負担するほか、プロジェクトが地域社会とのつながりを深める役割を果たしています。この取り組みは、岩手県のスポーツ振興にも寄与することが期待されています。
選手たちはプロの試合を目の当たりにすることで、よりリアルな体験を通じて自らの成長に役立てることができるでしょう。参加者の一人は、「試合前の準備を身を持って体験できるのは貴重な機会。先輩から一つでも多くのことを学びたい」と意欲を燃やしています。米澤選手は、「単年で終わる企画ではなく、毎年内容を進化させつつ長期的に続けていきたい」と語り、持続的な取り組みを目指しています。
さらに、米澤選手は東北ゴルフ連盟の合宿でもアドバイザーとして指導し、多くのジュニア選手に自身の経験や技術を伝え、この次世代を育成する役割を果たすことにも力を入れています。米澤選手の取り組みは、これからの若手ゴルファーにとって大きな刺激となることでしょう。