陶磁器の新たなアートが生まれる
能登半島地震の影響で破損した陶磁器片が、金沢21世紀美術館で新しい形のアート作品に生まれ変わります。2024年11月2日から2025年3月16日まで開催される「開館20周年記念 すべてのものと ダンスを踊って ―共感のエコロジー」の一環として、Rediscover projectが出展します。
Rediscover projectの信念
Rediscover projectは、石川県の伝統工芸を手がける職人たちによって結成されました。このプロジェクトの中心には、地震によって産業が脅かされた地域のアーティストたちの思いがあります。実行委員長の奥山純一氏は、このプロジェクトを通じて「再発見」することの重要性を訴えています。「どんなものにも、どんな人にも存在そのものに価値がある」という信念のもと、日々影響を受ける社会に新しい視点を提供しようとしています。
展示内容の概要
展示される作品は、破損した九谷焼や珠洲焼の陶磁器片を基にしたもので、輪島塗の技法を使い新たな形として表現されています。裂けた壺や割れた陶磁器の断面には金箔があしらわれ、多様な表情を観る者に届けます。これらは、時には不完全であっても価値のある存在であることを示しています。
展覧会のテーマと意義
「すべてのものと ダンスを踊って ―共感のエコロジー」という展覧会のテーマでは、自然との共生や、私たちの周りにあるさまざまな存在とのつながりを強調しています。アートが新しいエコロジーを構築する一助となることを目指しており、アーティストたちは国境を越え、文化を融合させながら新たな価値の創出を行っています。
見どころ
金沢21世紀美術館での展示室5から14、交流ゾーンでのインスタレーションは、整理された陶磁器片の美しさを引き立てる設計になっています。来場者は、これらの作品を通して自身の思い出や感情を再発見し、過去に対する新しい理解を得る機会が与えられます。
お問い合せ情報
開催に関する詳しい情報は、金沢21世紀美術館の公式ウェブサイトをご覧ください。入場料金や休館日などもこちらで確認できます。
石川県金沢市に位置するこの美術館は、開館20周年の特別なイベントを通じて、多様性の美を再評価するための素晴らしい機会となっています。
Rediscover projectは、失われたものの価値を再評価し、多くの人にその美しさを伝えたいと考えています。神秘的な陶磁器たちの新しい姿をご覧いただくために、ぜひ足をお運びください。