『ゆるキャン△』×静岡県 スタンプラリーの成功
静岡県が令和6年10月から令和7年2月まで実施した『ゆるキャン△』とのコラボスタンプラリー。その結果、県内経済への波及効果は約5億円に達しました。このスタンプラリーには、県内外から8,330人が参加。令和3年度の開催時と比べて、より多くの人々がコラボイベントに訪れたことがわかります。
スタンプラリーの概要
スタンプラリーは、県内全域の40カ所を対象に行われ、参加者は静岡県公式観光アプリ『TIPS』を利用してスタンプを集めました。実施期間中には、県内在住者が3,891人、県外からは4,439人が参加し、合計で89,321個のスタンプが取得されました。これにより、県内の観光地や地域の魅力が再認識されたことは、非常に大きな成果といえます。
経済波及効果の分析
参加者を対象にしたアンケート調査によって、スタンプラリーによる消費金額が分析されました。その結果、県内経済への波及効果は4億9,810万円に上り、その内訳を見ても宿泊業や運輸、商業など多岐にわたる産業に恩恵が波及していることが確認されました。
特に宿泊業においては、個人サービスが2億1,585万円、運輸・郵便で9,707万円、商業で4,902万円と、幅広い産業が協力し合い経済を支えています。
県内在住者の平均消費単価は35,405円、県外在住者は61,765円と、前年に比べて上昇体験があったことも教えてくれます。参加者の97.4%が「良かった」と感じており、彼らは『ゆるキャン△』のモデル地を楽しむことや静岡県の観光地を新たに発見した点が印象に残ったと報告しています。
『ゆるキャン△』の魅力
このプロジェクトを支える要素の一つは、やはりアニメ『ゆるキャン△』の人気です。浜松市出身の漫画家・あfろによる作品は、女子高校生たちが静岡県や山梨県でキャンプを楽しむ様子が描かれ、そのリラクゼーションの中に地域の美しさを見出すことができます。アニメのヒット以降、シリーズはテレビ、映画と次々に発表され、その魅力は多くの視聴者に伝わっています。
印象的なのは、令和6年度には約200名の参加者が大井川流域を中心に繰り広げられる『SEASON3』に影響を受け、静岡県の観光地へ訪れた点です。この利点を最大限に活かすため、県は各市町や関係機関と連携し、SNSやイベントでのPR活動を強化しました。
今後の展望
『ゆるキャン△』に関連する新たなTVシリーズの制作も決定し、作品の魅力がさらに広がることが期待されています。静岡県としても、地域の観光振興や経済活性化に向けた具体的な取り組みを継続し、次回のスタンプラリーへも反映させていくでしょう。過去の成功を追い風に、今後も『ゆるキャン△』と共に地域を盛り上げる活動に注目が集まります。
公式サイトも設立されており、詳細情報は以下のリンクから確認できます。
『ゆるキャン△』×静岡県特設ウェブサイト
© あfろ・芳文社/野外活動プロジェクト