世界初!食べられる楽器「オカリナモナカ」とは
静岡県浜松市に本社を置く有限会社春華堂が、楽器メーカーのヤマハ株式会社と共同で開発した「オカリナモナカ」は、音楽とお菓子のユニークな融合を実現した楽器です。このオカリナモナカは、曲を吹いて奏でながら、食べることもできる新しい体験を提供します。
開発の背景と歴史
オカリナモナカの開発は、2015年に始まりました。当初は異業種連携として、ヤマハの技術者と春華堂の開発チームが集結し、「食べるオカリナ」というテーマのもと、数々の試作が行われました。完成度は当初はゼロからのスタート。
その後、様々な素材の確認や試作が続きましたが、進行状況は思うように進まないこともありました。新型コロナウイルスの影響で活動が制限されたことも一因でした。しかし、研究は絶えず続き、2021年には自社内の自由研究も活用しながら再始動しました。
初のワークショップ開催
2025年8月24日(日)からは、春華堂浜北工場内にある「cacao lab.」にて「オカリナモナカ ワークショップ」が開催されます。このワークショップでは、実際にオカリナモナカの製作を行い、できあがったモナカを使って合奏をすることができます。参加者は、1人4000円(税込)でこの貴重な体験を享受することができ、さらに「bean to bar」チョコレートを作成する体験も含まれています。
予約は7月25日(金)から電話で受け付けており、詳細は公式サイトにて公開される予定です。
料理へのこだわり
オカリナモナカは、食材としての品質や安全性に十分配慮されておりつつ、吹くことができるメロディの調整が可能な構造を持っています。開発においては、穴の位置や形状が緻密に研究され、音色と音程の調和が追求されました。また、最中の具材には「カカオラボ」の自社製チョコレートを使用し、風味にもこだわった一品となっています。
浜松と音楽文化
オカリナモナカは「音楽の街」として知られる浜松での取り組みでもあります。地域の特性を活かし、音楽や楽器に触れる機会を提供することで、食に関する教育や職業教育を推進する活動にもつながります。音楽と食が交わることで、より多くの人々が楽器とお菓子の楽しさを感じられることでしょう。
春華堂とヤマハの目指す未来
今回のプロジェクトは、春華堂とヤマハがそれぞれの強みを活かし、新しい価値を創出する試みです。春華堂は1887年に設立され、地域に根付いた菓子作りを続けている伝統ある企業であり、ヤマハも世界有数の楽器メーカーとして知られています。両社が手を組むことで、浜松発の新たな文化を築こうとしています。
音楽を愛する人々にとって、この「オカリナモナカ」は、それを奏でながら食べられる楽しさを提供するだけでなく、制作の過程も含めて貴重な体験をもたらすでしょう。これからの展開に期待が高まります。