摂南大学・久保研究室が挑み続ける地域課題解決の舞台
摂南大学の経営学部、久保研究室が「第4回Digi田甲子園」本選に出場することが決まりました。この甲子園は、地域課題の解決に向けてデジタルの力を活用した取り組みを表彰するコンテストで、多くの地域団体や企業が参加しています。特に優秀な事例には内閣総理大臣賞が贈られるため、今回の参加は大きな意味を持っています。
地域との繋がりを重視した取り組み
久保研究室は、「経営情報楽環プロジェクト」を通じて地域の課題解決に挑んでいます。このプロジェクトでは、データベースやプログラミング、情報技術と経営学を融合させ、地域に根ざした実践的な解決策を模索しています。具体例として、IoTを用いた生産支援システムやアロマオイルの品質管理システム、ふるさと納税データ分析などがあります。
学生たちの活動は、地域をそのまま学びの場とする独自の教育手法に基づいています。地域社会との関わりの中で、企画立案から運営までを実践し、専門的なスキルを磨いているのです。これにより、実際のプロジェクトに取り組むことで、理論だけでなく実務的な技術も習得しています。特にアロマ蒸留の製造工程におけるIoTシステムの導入では、作業効率を大幅に向上させることに成功しました。
評価される活動と成果
地域デジタル化やまちづくりに関連する活動は、大阪府内の自治体はもちろん、宮崎県美郷町など複数の地域に広がっています。また、過去には日本経営システム学会から学生研究発表優秀賞を受賞し、大阪府警察からは感謝状を4度賜るなど、外部の評価も高いです。
今後は、地域データ分析を行う大学発ベンチャー企業の設立や、他大学の学生も参加可能な地域活動プログラムの開発を目指しています。持続的に地域と関わりながら楽しく学ぶ「経営情報楽環」の構築を目指して活動が続けられます。
学生たちの声
学生たちの活動について、3年生の中村 結菜さんは「私たちの知識や技術が地域に貢献できることを実感し、課題解決の達成感や人との繋がりの大切さを学びました」とコメントしています。2年生の林田 真依さんも、「地域のイベントや子ども向けプログラミング教室を通じて、地域社会の一員としての意識が高まりました」と語り、具体的な経験から得た学びの重要性を強調しました。
Digi田甲子園の意義
2021年に政府が推進する「デジタル田園都市国家構想」の一環として、Digi田甲子園が開催されています。このコンテストは、地域社会の課題解決を目指したデジタル技術の活用を促進し、住民の生活向上へとつながる取り組みを評価・表彰しています。今年の本選には、55件の取り組みが選ばれ、インターネット投票によって受賞者が決まります。
参加方法と投票の流れ
投票は、多くの方に特定の取り組みを支持してほしいという目的で行われ、各参加者の動画や概要を確認し、良いと思うものに投票する形式です。一人1票、各部門に対して投票できます。投票締切は2025年2月16日です。
このように、摂南大学の久保研究室は、地域に密着した取り組みを通じて、社会的貢献を目指しています。学生の学びが地域を豊かにする、その姿をこれからも見守っていきたいと思います。