新・CO₂コンクリート
2025-03-12 11:37:49

大気中のCO₂を利用した新しいコンクリート製造技術の実証に成功

大気中のCO₂を活用した新コンクリート開発の実証



近年、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが重要視されています。そんな中、鹿島建設と川崎重工業が共同で開発した新しいコンクリート、CO₂-SUICOMが注目を集めています。

この技術は、大気中から二酸化炭素(CO₂)を回収してコンクリート製造に利用するというもので、両社の連携により実用化が進展しています。川崎重工が保有するDAC(Direct Air Capture)技術を駆使し、大気中からCO₂を直接分離・回収するシステムが構築されました。

開発の背景



CO₂-SUICOMは、コンクリートの製造時にCO₂を吸収・固定することで、CO₂の排出を実質ゼロ以下にすることができる画期的な技術です。しかし、従来の方法では工場外からCO₂を購入しているため、持続可能性を高める上でCO₂の調達手段が課題でした。

そこで、川崎重工との共同研究がスタート。DAC技術により、必要なCO₂を必要な場所で迅速に回収するシステムが実現したのです。

実証実験の成果



実際に大気中から1日あたり5kg以上のCO₂を99%という高純度で回収できるDAC装置を開発。その結果、プレキャストコンクリート製品工場でCO₂-SUICOMの製造実証が行われ、品質の向上が確立されました。

特に注目すべきは、この技術を用いて製造されたCUCO-SUICOMブロックが、2025年日本国際博覧会の「CUCO-SUICOMドーム」の一部に敷設される予定であることです。

製造手順の詳細



製造プロセスは以下の通りです:
1. DAC装置により大気からCO₂を回収、濃縮。
2. 炭酸化養生槽にCUCO-SUICOMブロックをセット。
3. 回収した高濃度CO₂を養生槽に封入し、炭酸化養生を行う。
4. 2日間、CO₂を吸収・固定。

この手順により、CUCO-SUICOMブロックはCO₂-SUICOM製のブロックと同程度のCO₂固定量と強度を確認されました。

持続可能な未来への展望



今後、鹿島と川崎重工は、全国のプレキャストコンクリート製品工場でのCO₂-SUICOMの本格的な生産に向けて、DAC装置の更なる改良を進め、地域ごとのCO₂の地産地消を目指します。

この研究開発が進むことで、カーボンニュートラル社会の実現に向けた革新的な技術として広がりを見せることが期待されます。

それぞれの企業が抱える技術と理念が融合することで、持続可能な社会への一歩を踏み出す重要な取り組みとなるでしょう。今後の進展から目が離せません。

参考リンク



これからの進化に期待しながら、この新技術がもたらす未来を見守っていきましょう。


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会社情報

会社名
鹿島建設株式会社
住所
東京都港区元赤坂1-3-1
電話番号

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サードペディア百科事典: 鹿島 川崎重工 CO₂-SUICOM

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