JGAP・ASIAGAPが世界基準へ！持続可能な農業をさらに強化する「＋SA」規格誕生

一般財団法人日本GAP協会は、世界レベルの持続可能な農業基準として注目されるJGAPとASIAGAPをさらに強化するため、新たなアドオン規格「＋SA」を策定しました。

「＋SA」は、農業の持続可能性をテーマとした国際団体「SAI Platform」が運営する規格「FSA」とのベンチマーキングを実施し、その基準を満たすことを目指しています。

「SAI Platform」と「FSA」とは？

「SAI Platform」は、2002年に設立されたベルギーに拠点を置く国際団体で、農協、製造業、小売業者などフードシステムに関わる幅広い組織が加盟しています。

「FSA（Farm Sustainability Assessment）」は、SAI Platformが提供する持続可能な農業の実践を評価するシステムです。一般的なGAP認証が求める内容に加えて、水や土壌の管理、生産者の権利、人権を重視した労務管理など、より詳細な基準が設けられています。

世界的な潮流に対応する「＋SA」規格

世界では、農業に関する様々な認証制度がベンチマーキングを進めており、持続可能な農業への関心がますます高まっています。JGAPとASIAGAPも、この世界的な潮流に対応するため、「＋SA」を導入することで、FSAのシルバーレベルに相当することが確認されました。

「＋SA」は、現行のJGAPとASIAGAPの基準に加え、FSAに対応するための管理点を追加したアドオン規格です。これにより、JGAPまたはASIAGAPを取得している農場は、追加の審査を受けることで、「＋SA」を取得できます。

「＋SA」の主な内容

「＋SA」は、JGAPで10項目、ASIAGAPで14項目の管理点を設けています。主な内容は以下のとおりです。

土地の利用権があることの確認
透明な商取引の実施
農業経営に関する法令の遵守
販売に関する契約の締結
FSAが求める適正な農薬の使用
労働者の適切な採用活動
温室効果ガス低減への配慮
周辺環境に配慮した肥料の取扱い