デヴィッド・ボウイの遺作ミュージカル『LAZARUS』日本初演がいよいよ開幕！期待の声続出

デヴィッド・ボウイの遺作ミュージカル『LAZARUS』日本初演が開幕！

デヴィッド・ボウイの最後の作品、ミュージカル『LAZARUS』が5月31日にKAAT神奈川芸術劇場にて日本初演を迎えました。この作品は、ボウイ自身が脚本家エンダ・ウォルシュと共に創り上げたもので、特に彼の死期が近いことを意識しながら書かれたものです。開幕前日には公開ゲネプロが行われ、主要キャストと演出の白井晃がマスコミの前で意気込みを語りました。

キャストの松岡充（役名：ニュートン）は、稽古期間の激しさを振り返りつつ、「これはボウイが残した最後のメッセージであり、彼の心情を表現する重要な作品」と強調。豊原江理佳（少女）、鈴木瑛美子（エリー）、小南満佑子（日本の女／マエミ）らもそれぞれ、自身の役に対する思いや稽古の感想を述べ、この作品が観客に届くことを楽しみにしていると語りました。

白井晃演出は、「ボウイとウォルシュが作り上げたこの作品を日本で上演できることが光栄で、非常に特別な経験」と言及。作品の性質について「通常のミュージカルとは異なる、演劇やコンサートの枠にもはまらない」と、新しい表現に挑戦していることを示唆しました。開演前の取材で松岡は、ボウイとの出会いが自身の音楽キャリアに与えた影響を振り返りつつ、「今回の舞台は、彼の遺言を伝えるメッセンジャーとして全力を尽くす」と意気込みを述べました。

公演は、ボウイ粋な音楽で構成され、約2時間の休憩なしの作品。特に「Changes」「Heroes」などボウイの名曲が新たなアレンジで披露され、感情豊かなパフォーマンスが展開されます。観客を惹きつける舞台装置や映像技術も特徴的で、異空間への没入感を演出しています。

また、物語の中心となるのは、異星人のニュートンが自分の星に帰れぬまま酒浸りの日々を過ごす姿。それに関連するキャラクターたちの心理が描かれ、愛や切なさ、希望が交錯する複雑な世界観が広がります。演じ手たちの歌唱力も高く、松岡は魂の叫びを体現し、観客の心に響くことでしょう。

本作は、デヴィッド・ボウイがどのように世界を見つめ、何を伝えたかったのかを表現しています。ボウイの作品は、ただのエンターテインメントに留まらず、彼の思想や感情の深淵を観客と共有するものとなっています。観劇後には、観客各自が解釈し、語り合う楽しみも生まれることでしょう。

詳細な公演情報は以下の通りです。