ダッソー・システムズの社員であり、日本のパラサイクリストである官野一彦さんが、2024年10月3日にフランス・パリで新しいギネス世界記録を樹立しました。彼はハンドサイクルを使用して1時間で28.331 kmを走行し、男子カテゴリーの世界最長記録に挑み、見事に達成しました。この偉業は、官野さん自身の努力と決意の賜物であり、障がいを持つ方々が持つ無限の可能性を示しています。
官野さんの記録達成は、ダッソー・システムズが主催した「モビリティ・ナイト・ライド」イベントにあわせて行われました。このイベントには3,000人以上が参加し、溢れんばかりの熱気が漂う中、官野さんの偉業を祝福しました。この夜、参加者たちは共にサイクリングとローラースケートを楽しみながら、インクルーシブ・モビリティの重要性を広く発信しました。
ダッソー・システムズは「The Only Progress is Human」というキャンペーンを通じて、持続可能な社会の実現に向けた啓発活動を行っています。この取り組みには、技術革新を通じてより多くの人々がアクセス可能な移動手段を得ることの重要性が含まれています。実際、今日の世界では都市部に住む人々の多くが、仕事や生活に欠かせない移動手段を必要としています。しかし、従来のインフラではそのニーズに十分に応え切れていないのが現状です。
官野さんの挑戦は、ただの個人的な栄光ではなく、より広い視野での社会性や重要性を持っています。彼の成功を通じて、ダッソー・システムズは、モビリティがすべての人々にとって利用できるものであるべきであると強く訴えかけています。バーチャルツイン・エクスペリエンスを駆使することで、都市計画や交通システムの最適化を図り、誰もが快適かつ自由に移動できるインフラを設計する可能性が広がります。
また、ダッソー・システムズは、障がい者向けのアウトドア用電動バイクや義肢など、誰もが利用できるモビリティ・ソリューションの開発に貢献しています。これにより、移動に絡む様々な悩みを解決する手助けをしています。私たちが日常生活を送る中で何気なく使っている交通手段や移動手段が、実は多くの人々にとって必要不可欠であることを再認識させられる出来事でした。
ダッソー・システムズのマーケティング&コミュニケーション担当バイス・プレジデント、ヴィクトワール・ド・マルジュリーさんは、「身体的能力にかかわらず、誰もが自分の目標を達成できる可能性を持っている」と言います。官野さんの成績は、彼自身のスピードや持久力だけでなく、強い意志と能力を引き出した成果です。ダッソー・システムズは今後も、インクルーシブな社会を築くための新しいモビリティ・ソリューションを推進していく所存です。
最後に、私たちはこのような活動を通じて、より多くの方々にインクルーシブ・モビリティの重要性を伝え、実現するために、技術を最大限に活用していきたいと考えています。個々の意志と可能性を尊重し、参加しやすい社会を目指すことが、未来の進歩につながっていくのです。