Provigate、資金調達成功
2021-09-27 07:00:02

Provigate、血糖モニタリングの新時代を切り拓く9.1億円の資金調達

Provigateが切り開く未来の血糖モニタリング



株式会社Provigateは、糖尿病の患者数が世界的に増加する中で、画期的な血糖モニタリング手段の開発を目指しています。先日、同社は9.1億円の資金調達を実施し、その資金を使ってさらに革新を進めると発表しました。

糖尿病の現状と課題



糖尿病は、合併症の進展により生活の質(QOL)を大きく低下させる慢性疾患です。WHOの予測によれば、2030年には全世界の人口の9%が糖尿病を抱える可能性があるとされ、この疾患の治療に要する医療費は年々増加しています。特に、重症患者の治療にかかるコストは非常に大きく、その一環としてインスリンや透析治療にかかる費用があります。

しかし、糖尿病の予防には日常的な血糖モニタリングが不可欠ですが、現状ではその普及が進んでいません。多くの糖尿病患者は、通院時にのみ血糖値を測定しており、自己血糖測定が保険適用外であることが主な要因です。このように、頻繁な血糖測定が難しいことから、患者は「血糖測定難民」と呼ばれる状況に置かれています。

新たなアプローチ: グリコアルブミン



Provigateが注目しているのは、グリコアルブミン(GA)という血糖管理指標です。これは、過去1~2週間の平均血糖値を反映し、食後高血糖の状態も把握しやすいことで知られています。GAは従来のHbA1cに比べて迅速に変動を示すため、短期間での血糖の改善状況を把握するのに有効です。

現行の糖尿病診療では、通院頻度が1〜3カ月となるため、GAの利用は限られています。しかし、ProvigateはGAを家庭で手軽に測定できる方法に変え、患者の生活改善を支える新たな指標として提案しています。これにより、週に1回の測定で日常の行動変容を意識しやすくなると期待されています。

Provigateの取り組み



Provigateは、GAを用いたIoT血糖モニタリングサービス「GlucoReview®」の開発を進めています。このサービスは、医療機関に依存せずに自宅で手軽に血糖を測定できることを目的とし、これまでに精度の高いセンサーの開発を進めています。

具体的なサービス概要



このサービスでは、週次でのGA測定が可能となるだけでなく、専用のアプリを通じて自身の生活習慣を振り返ることができます。これにより、糖尿病の予備群や患者がより良い生活習慣を持続する手助けができるでしょう。研究チームは、GA値の改善が体重や肝機能にも好影響を与える可能性を探っています。

投資家の期待



今回の資金調達には、スパークス・グループやANRI、Coral Capitalなどが参加しており、彼らはProvigateの取り組みに大きな期待を寄せています。このプロジェクトは、糖尿病予備群の進行を防ぎ、患者の生活の質を向上させることに寄与すると信じられています。

未来を見据えるProvigate



Provigateは今回の資金をもとに、GAセンサーの量産化、臨床研究、および家庭向け製品の開発を進めていく予定です。その目標は、糖尿病療養の一環として「週次GA測定×アプリ」を早期に実装し、世界中の糖尿病患者に価値あるソリューションを提供することです。近い将来、Provigateの革新が糖尿病対策のスタンダードとなることが期待されます。

会社情報

会社名
株式会社Provigate
住所
東京都文京区本郷7-3-1東京大学アントレプレナープラザ302号室
電話番号
03-5615-8285

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