マダイ養殖の効率改善
2025-04-11 12:35:18

フィード・ワンがマダイ養殖の効率改善に向けた実証試験を実施

フィード・ワンによるマダイ養殖革新



フィード・ワン株式会社(本社:神奈川県横浜市)は、2023年8月からマダイの養殖効率を高めるための実証試験を実施しています。この取り組みは、一定期間の給餌制限後に給餌を再開することで発生する「補償成長」という現象に着目しており、経済的にも環境的にも持続可能な養殖業の実現を目指しています。

補償成長の活用



フィード・ワンが注目する「補償成長」とは、飼育魚に一時的な給餌制限を行った後、再度給餌を行うことで成長が促進される現象です。これは人間のダイエット後のリバウンドに例えられることがあります。一般に養殖業では、赤潮や高温期に対応するために給餌制限が実施されますが、成長の向上を目的としたデータはノウハウ不足でした。

フィード・ワンでは、補償成長をより多く活用できるよう、2023年から大規模な実証試験を行い、その結果を2024年に「高知県飼料削減技術開発等事業」にも参加して行う予定です。これにより、高水温時の魚の斃死率低減と生産コストの削減が期待されています。

飼料削減技術開発事業への参画



フィード・ワンは、飼料費の高騰を受け、特に魚粉の高騰が続く養殖業界において、無魚粉の「サステナZERO」を導入し、飼料の低魚粉化を進めています。高知県との連携を図りながら、養殖業者3社と共に2025年12月まで実証実験を進めています。

この事業は、飼料削減技術の普及を目的としており、最近の気候変動が及ぼす影響を受けた業界をサポートする重要な取り組みです。具体的には、水温上昇や資源の枯渇が進行している中で、持続可能な養殖環境を創出することが求められています。

実証試験の進捗



2023年8月から10月にかけて行われた実証試験では、給餌制限を行うことにより、飼料の使用量を18%削減し、魚の体重増加係数も32%抑えることに成功しました。これまでのデータと比較すると、非常に効率的な実証結果が得られています。さらに、試験区の魚の体重が対照区を上回る結果も得られ、この結果をもとに、追加の分析や今後の展開が期待されています。

2024年にも続けて実証実験を行い、水温28℃以上の時期に給餌制限をスタートさせることが最も効果的だとされ、斃死率も低下する傾向が確認される等、有望な成果が見込まれています。これらのデータは、今後の給餌制限に付随する技術革新として発展させていく方針です。

成果報告会の開催



2025年2月には、高知県の宿毛市および須崎市で成果報告会が行われ、関係者約60名が参加しました。参加者からは給餌制限に関する具体的な質問が寄せられるなど、この取り組みに対する関心の高さが伺えました。フィード・ワンは、今後も高知県と連携し、補償成長に関連する技術普及に向けた活動を加速させていくことを目指します。

会社概要



フィード・ワン株式会社は、配合飼料の製造・販売に加え、畜水産物の流通や加工なども行っています。設立は2014年、資本金100億円を有し、持続可能な事業モデルの構築を目指して日々挑戦しています。公式ウェブサイトは こちら でご覧いただけます。


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会社情報

会社名
フィード・ワン株式会社
住所
神奈川県横浜市西区みなとみらい五丁目1番2号横浜シンフォステージ ウエストタワー11階
電話番号

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