ミリ波中継技術
2024-12-16 10:42:20

5Gから6Gへ進化を促す新しいミリ波中継技術の登場

5Gから6Gへ進化を促す新しいミリ波中継技術の登場



1. 新技術の誕生の背景と目的


2024年12月16日、KDDI株式会社と京セラ株式会社は、5G通信の高度化と6G時代に向けた新技術を発表しました。この技術は、ミリ波(28GHz帯)通信エリアを効率的に拡張する無線中継技術であり、世界で初めての実現です。これにより、特に人口密集地での通信品質の向上が期待されています。

2. ミリ波通信の特性と課題


ミリ波帯は、高速なデータ通信を可能にしますが、その特性ゆえに直進性が強く、ビルや植物などの障害物の影響を受けやすいのが特徴です。これにより、通信エリアが断片的になりがちで、安定した通信を届けるためには多くの基地局が必要です。そのため、5Gの普及とともに、6G時代に向けての課題解決は急務となっています。

3. 本技術の特長


この新たな中継技術の最大の特長は、自律的かつ連続的にエリアを形成できる点です。この技術は、受信機能と送信機能の役割を切り替えることができるため、無暗に基地局との連携を行うことなく、最適な中継ルートを選定し、柔軟に対応できるのです。

3.1 自律的なエリア形成


従来の技術では、基地局との関係が固定され、役割を変更するのが難しいものでした。しかし、この新技術では、各中継器が受信と送信の機能を自律的に切り替えながら動作し、より効率的なミリ波エリアの構築が可能になります。これにより、中継器同士が相互に連携し、メッシュ状にエリアが形成されるのです。

3.2 中継ルートの最適化


さらに、本中継器は数方向から受信したミリ波信号の中から最も質の良い中継ルートを選び、瞬時に切り替える機能を持ちます。この機能により、環境の変化に敏感に反応し、常に最適な回線を維持します。これにより、安定した通信環境の提供が可能となります。

3.3 小型で軽量なデザイン


この技術が搭載された中継器は、非常にコンパクトなサイズ(縦216mm、横216mm、高さ246mm)であり、重さは4.9kgと非常に軽量です。そのため、街路灯やその他の公共環境への設置が容易となり、景観にも配慮されています。

4. 実証試験の成果


この新技術を実際に試験した結果、東京都の西新宿ビル街での実施において、ミリ波通信の道路カバー率が33%から99%に飛躍的に拡大しました。これにより、今後の繁華街や駅などの人が集まる場所での高速かつ安定した通信の提供が期待されています。この試験は2025年3月31日まで継続される予定です。

5. 今後の展望


KDDIと京セラは、この技術を2025年度の実用化を目指してさらに研究を続けていく方針です。私たちの生活が進化する中で、通信インフラの重要性はますます高まっています。両社の取り組みによって、高品質な通信サービスが普及し、ユーザーの利便性向上に寄与することが期待されています。特に、東京都が進める「つながる東京」という施策のもと、都市のインフラ整備が進む中で、本技術の存在はまさに重要な花火となるでしょう。

この新たなミリ波中継技術は、私たちの通信の未来を変えていく可能性を秘めています。今後の動向に大いに注目したいところです。


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会社情報

会社名
KDDI株式会社 京セラ株式会社
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電話番号

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