岩槻で60年の歴史を誇る人形供養祭が開催される
11月3日(祝)、さいたま市岩槻区にある岩槻城址公園で、「人形供養祭」が開催されます。この祭りでは、古くなったり壊れてしまった人形を供養し、その冥福を祈る伝統的な行事です。今年で60回を迎えるこのイベントは、「人形のまち岩槻」として知られる地域で多くの人々に親しまれています。
供養される人形たち
供養祭に持ち込むことができるのは、ひな人形や五月人形、こいのぼり、羽子板、こけし、西洋人形、さらにはぬいぐるみなど多岐にわたります。ただし、ガラスケースや陶器製の人形、だるまなどの受付は不可です。これらの人形たちは思い出を詰め込んだ、捨てるには忍びない大切な存在。参加者は、僧侶の読経に合わせて焼香し、再び故人としてお祀りされることで、心を込めて供養することができます。
災禍を乗り越えて
人形供養祭の実行委員長である中島勇治さんは、昨今のコロナ禍を振り返り、無観客形式での開催を余儀なくされたことを語ります。しかし、2021年から再び従来通りの形式で人々が参加できるようになり、親子で思い出を語りながら訪れる姿も見られるようになりました。彼は、「思い出の詰まった人形を心を込めて供養しますので、ぜひお持ちください」と多くの人々に呼びかけています。
イベントの詳細
イベントは雨天の場合でも決行され、当日は受付時間が10時から14時まで、供養式典は11時から12時まで行われます。特に事前受付は不要で、供養料は1軒あたり3,000円からとなっています。また、年間を通じての受け付けも行っていますので、ゆったりとしたスケジュールで参列することが可能です。
供養式には、一般焼香の時間も設けられており、来場者は自らの手で大切な人形とさよならをすることができます。
まとめ
「人形のまち岩槻」で行われるこの人形供養祭は、ただの行事ではなく、参加者それぞれの思い出と移り変わる時代を象徴する大切なイベントです。この特別な日には、大切な人形たちに敬意を払い、その在り方を見つめ直す機会ともなるでしょう。ぜひ訪れて、心を込めた供養のひとときを過ごしてみてください。
詳細やお問い合わせは、岩槻人形協同組合の公式サイトをご覧ください。