ラピュタロボティクスがネスレ日本にロボットを納入
物流ソリューションを提供するラピュタロボティクス株式会社は、2023年、ネスレ日本株式会社の関西物流拠点にピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」を納入しました。これは、労働力不足が深刻化する中で、安定した倉庫運営を実現するための重要な一歩です。
背景
近年、労働人口の減少に伴い、倉庫業界でも人手不足が顕著になっています。特に、ピッキング作業には多くの工数がかかり、労働集約的な従来のオペレーションに限界が見えてきました。そこで、ネスレ日本は、新たなオペレーションの導入を検討していました。最適な解決策を模索する中で、同社はラピュタロボティクスと協力し、最新のロボティクス技術を活用することに決めたのです。
ピッキングアシストロボットの導入ポイント
1. 生産性の向上と省人化
「ラピュタPA-AMR」は、作業者の歩行を削減することで生産性を向上させました。従来、ピッキング作業の後にはカートでの運搬が必要でしたが、ロボットの導入により、作業者は商品のピックアップに専念できるようになりました。これにより、少人数での効率的なオペレーションが実現しています。
2. 柔軟な導入と対応
ネスレ日本のビジネスモデルはサブスクリプションビジネスが主体であり、倉庫の稼働を止めないことが求められます。ラピュタPA-AMRは、特別な工事を必要とせずに導入可能で、現場を止めることなく新しいオペレーションへスムーズに移行できる柔軟性が魅力です。また、多様な製品に対応できるため、製品ラインの変更にも迅速に対応します。
3. 品質と安全性
ロボットの制御技術は非常に安定しており、製品に対するダメージを防ぐことができます。また、作業スタッフの安全も確保されており、安心してロボットと協働できる環境が整っています。
今後の展望
ラピュタロボティクスとネスレ日本は、今後もロボットを活用し、物流に関するさまざまな課題に取り組んでいきます。ネスレ日本の山田亮太課長は、「変化する事業環境で、3PLパートナーと共に改善を進めてきました。人手不足への対応と、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できるラピュタPA-AMRは、我々にとって重要なパートナーです。」と述べています。
企業情報
ネスレ日本は神戸市に本社を構え、飲料や食料品、菓子、ペットフードなど多岐にわたる商品の製造・販売を行っています。一方、ラピュタロボティクスは、スイスのチューリッヒ工科大学発の企業で、先進的なロボティクス技術を駆使して、顧客のニーズに応じたソリューションを提供しています。
今回の導入は、労働力不足という共通の課題に対する重要な解決策の一例です。両社の協力によって、今後の物流業界の変革が期待されています。