アプライド マテリアルズ、先進パッケージングモデルで半導体業界を革新

2023年11月18日、アプライド マテリアルズはシンガポールで国際的なサミットを開催し、先進的な半導体パッケージング技術を商用化するための新しいコラボレーションモデルを発表しました。この取り組みは、グローバルイノベーションプラットフォームEPICを拡充するもので、未来のエネルギー効率に優れたコンピューティング技術の実現を目指します。

今回のサミットには、半導体業界での研究開発をリードする20以上の組織が参加し、半導体装置メーカー、材料供給業者、デバイスメーカー、研究機関が一堂に会しました。急速に成長するコネクテッドデバイスとAIの普及において、エネルギー消費の増加と計算能力の要求は喫緊の課題です。今後の業界成長を支えるためには、先進パッケージング技術の向上が不可欠です。

アプライド マテリアルズのプラブー・ラジャ氏は、先進パッケージングがAI時代の半導体の発展にとって極めて重要であると強調しました。サミットでは、業界のリーダーたちが、どのようにして先進チップパッケージングの性能を向上させるかを議論しました。また、同社は新技術の開発から商用化までのプロセスを加速するために、すべての関連企業を支援することを誓っています。

AIチップには、マイクロバンプやシリコン貫通ビア(TSV)、シリコンインターポーザといった先進的なパッケージング技術が用いられていますが、これらの技術によって次世代システムの配線密度を大幅に増加させることが可能です。しかし、同時に複数の技術開発が必要となるため、システムデザイナーは新たな課題に直面しています。この課題に対応するためには、半導体メーカー間のより強いコラボレーションが必要です。

EPIC Advanced Packagingのモデルは、基本的なパッケージング技術の開発と商用化手法の革新を通じて、これらのニーズに応えます。グローバルなイノベーションセンターネットワークを活用し、主要な半導体メーカーやシステムデザイナーには新技術と装置への早期アクセスが保証されます。さらに、サプライヤーや研究機関との連携を強化し、半導体エコシステムをサポートする方針です。

具体的には、アプライド マテリアルズは2023年にシリコンバレーで新たにEPIC Centerを設立し、その中心で実施される研究開発の成果を活用して、複数のチップを一つのシステムにおいて結合する先進的なパッケージング機能の進展を進めます。これにより業界全体のエコシステムの複雑性が解消され、商業利益が向上すると期待されています。

サミットでは、Absolics、アドバンテスト、AMD、Intel、Samsungなど、業界を代表する企業が集まり、共同研究や知見の共有について活発な議論が行われました。また、シンガポール国立大学や経済開発庁などの研究機関も参加し、次世代半導体技術の基盤を強化するアプローチが協議されました。

今後もアプライド マテリアルズは、エネルギー効率に優れたコンピューティングの実現に向けた取り組みを加速し、半導体業界全体の革新をリードし続けることでしょう。その成果は、より持続可能な未来への第一歩となると期待されます。

会社情報

会社名
アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社
住所
東京都港区海岸3-20-20ヨコソーレインボータワー8階
電話番号
03-6812-6800

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