インドネシアで新たなドライバー育成の拠点「YUZURU DRIVING SCHOOL」開所式
2025年10月1日、自動車免許取得と切替支援を行うジップラス株式会社、施工サービスのダイサン社、インドネシアの送り出し機関PT.MINORIとの合弁会社であるPT DAISAN MINORI INDONESIA(以下、DMI社)が、インドネシア・チカランに自動車教習所「YUZURU DRIVING SCHOOL」を開所しました。この新しい教習所は、インドネシアの運送業と建設業に従事する人材を対象にした教育プログラムを提供し、現地のドライバー育成を推進します。
開所式の概要
開所式は現地時間の11時に行われ、参加者によるテープカットや挨拶が行われました。教習コースは既に講習を開始しており、運送事業者や建設関連の要請に応じて段階的に教育が実施されています。DMI社の教習コースは、全176時間に及ぶ実践的な教育プログラムを提供しており、特にトラック分野の運航業務や荷役作業に関する知識を学ぶことができます。
教習コースとカリキュラム
DMI社によって設立された約4,000㎡の教習所コースでは、日本の自動車教習所のカリキュラムを基にした内容が導入されています。これにより、インドネシアの学習者は日本の交通ルールや安全意識を学び、快適に日本の道路環境で運転できるドライバーを目指します。具体的には、以下のような内容が教育プログラムに組み込まれています。
- - 日本語教育: ミノリ社のノウハウを利用し、日本での生活に必要なマナーやルール、さらには日本語能力試験合格に向けた学習も行います。
- - 運転者教育: 普通一種・準中型・普通二種免許に特化した講習があり、日本基準の技能教習を通じて即戦力であるプロドライバーの育成を目指します。具体的には、危険予知トレーニングや運送業務、荷役作業まで幅広くカバーしています。
背景と人手不足問題
近年、日本の自動車運送業界は深刻な人手不足に直面しています。少子高齢化や若者の労働人口減少が影響し、とりわけトラックドライバーの不足が問題視されています。この問題を解決するため、特定技能制度を活用し、海外の人材を受け入れる政策が進められています。これにより、2024年からは外国人がトラック運転手として日本で働くことが可能となります。
DMI社は、この特定技能制度を基にした教育を行い、外国人ドライバーが日本の運送業界にスムーズに参入できるようサポートを提供します。また、入国後の免許切替を迅速に進めるための体制も整えています。
今後の展望
今後、YUZURU DRIVING SCHOOLでは初年度に600人の教育人材を輩出することを目指し、インドネシアにおけるドライバー不足の解消に寄与することを目指します。生徒は日本の運転環境に適応し、質の高いドライバーが育成されることで、日系企業の運営や物流が円滑になることが期待されます。また、今後の展開として、さまざまなプログラムの導入や連携が計画されています。インドネシア国内のドライバー教育の新しい方向性として、この取り組みが成功を収めることに大いに期待が寄せられています。