新潟市が新亀田清掃センター整備に取り組む
2025年7月7日、新潟市は廃棄物処理の新たな取り組みとして、「新潟市新亀田清掃センター整備・運営事業」を発表し、JFEエンジニアリング株式会社にこの事業を受託しました。
この事業の目的は、老朽化した既存施設の改善を行い、エネルギー回収型廃棄物処理施設を新設することにあります。具体的には、ストーカ方式の焼却炉を3基(140トン/日×3炉)設置し、環境負荷の軽減を目指します。
エネルギー利用と高効率発電
新設される廃棄物処理施設では、最新技術を駆使して高効率な発電が行われます。特に超高温高圧ボイラの導入により、国内の一般廃棄物処理施設としては最高レベルの電力生産が可能になります。また、当社独自開発の「高温空気燃焼技術」を基にした「対向流燃焼方式」を採用し、様々なごみ量や質に応じた燃焼の安定化を図ります。
さらに、完全自動運転システム「BRA-ING」を導入することで、運営の効率化を進めると共に発電出力の向上にも寄与します。この技術により、安定したエネルギー供給が実現できる見通しです。
安全への配慮
最近問題となっているリチウムイオン電池由来の火災を未然に防ぐために、AI煙検知システム「Smoke AI」を導入します。この技術により、施設内での安全性を高め、安心して使用できる環境を提供します。
今後の展望
JFEエンジニアリングは、今回のプロジェクトを通じて持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献し、廃棄物を有効活用することで社会課題の解決を目指します。廃棄物発電プラントのリーディングカンパニーとして、顧客のニーズに最適な技術の提供を続ける方針です。
事業計画の概要
- - 発注者: 新潟市
- - 受注者: JFEエンジニアリング株式会社(関連会社:JFE環境サービス、福田組、丸運建設、五十嵐建設工業、栗田工務店)
- - 事業名: 新潟市新亀田清掃センター整備・運営事業
- - 工事場所: 新潟県新潟市江南区亀田1835番地1
- - 受注金額: 527億1,000万円(税込)
- - 設計・建設期間: 2025年7月~2030年3月
- - 運営期間: 2030年4月~2050年3月
この新亀田清掃センターは、地域の廃棄物処理に新たな息吹を吹き込むとともに、次世代の廃棄物管理システムのモデルケースとなることが期待されます。新潟市におけるこの施策が、より良い未来への一助となることを願っています。