「日本さばける塾 in くまもと」活動の紹介
2025年1月26日から2月8日まで、熊本市にて「日本さばける塾 in くまもと」が開催され、親子で魚をさばく体験を通じ、熊本の海の恵みを味わうことのできる貴重な取り組みが行われました。このイベントは、一般社団法人海のごちそう推進機構とくまもと海のミライによって運営され、次世代へ美しい海を引き継ぐための「海と日本プロジェクト」の一環として実施されました。
参加した16名の親子は、自ら魚をさばきながら、地域の海洋環境や魚の生態についても学びました。特に、講師である料理家の相藤春陽さんからは、和食に関する知識だけでなく、「海を味わう十の技法」といった具体的な調理方法も紹介されました。この技法は、ユネスコの無形文化遺産に登録されており、参加者たちは実際にその技術を体験しました。
オリジナル料理「イワシのすり身だご汁」
イベントの中でも特に注目されたのは、熊本の郷土料理「だご汁」をアレンジした「イワシのすり身だご汁」です。参加者は、まずはさばくところからスタート。新鮮な魚を目の前にし、手で頭を落とす際には驚きの声も上がりましたが、それも海の恵みの切り離せない部分です。
魚のさばき方に初めて挑戦した子どもたちですが、相藤先生の指導のもと、意外にも皆がしっかりと自分の手で魚をさばき、絶品のだご汁を作り上げることができました。普段はあまり魚を食べないという参加者も、自分の手でさばいた魚は特別のようで、おかわりをする姿も見られました。
海の現状と未来を考える
このイベントではただ料理を楽しむだけでなく、熊本の海にまつわるレクチャーやディスカッションも行われました。特に、アサリの漁獲量減少についての学びは印象に残ったようです。参加者たちの中からは「海のごみ拾いをしてみたい」といった新たな発想も飛び出しました。このような意見は、次世代の海への愛情を感じさせます。
参加者からの声
アンケートでは、多くの親子からポジティブなフィードバックが寄せられ、例えば小学生の男の子は「魚のさばき方や郷土料理を学べたことが印象に残った」と回答。また、その保護者は「熊本の海や食材について深く学べた」と感謝の気持ちを表していました。これらの声からも、この体験が子どもたちだけでなく、その家庭にも海の大切さを再認識させる素晴らしい機会となったことが伺えます。
今後の取り組み
「日本さばける塾 in くまもと」は、今後も地域の海の魅力を伝え、次世代に豊かな海を引き継ぐために活動を続けていきます。親子での体験を通じて、海に関する興味を持つきっかけを提供し続けることが、地域や海洋環境の保護に繋がると信じています。次回の開催も楽しみにしたいところです。