DNPとエフサステクノロジーズの新たな試み
大日本印刷株式会社(DNP)とエフサステクノロジーズ株式会社は、共同で高精度な生成AIソリューションを提供することを発表しました。このソリューションは、特に官公庁や金融機関、製造業など、堅牢なセキュリティが必要とされる分野向けに開発されています。ユーザーは自社内に設置したサーバー環境、つまりオンプレミス環境で生成AIを安全に利用できることが特長です。2025年11月12日からこのサービスを開始する予定です。
独自技術の融合
DNPは「P&I」(印刷と情報)に基づく知見を生かし、ドキュメントを生成AIが読み取りやすいデータに構造化する「DNPドキュメント構造化AIサービス(AI-Ready Data)」を開発しました。2023年12月にはこの技術が完成し、エフサステクノロジーズは2024年9月に、同社のハードウェアを活用した「Private AI Platform on PRIMERGY」を提供開始します。
このサービスは、特に機密性の高いデータが存在する場面で利点があります。多くの官公庁や金融機関は、クラウドに機密データを保存することができず、生成AIの導入に消極的でした。そこで、DNPとエフサステクノロジーズは業務マニュアルや技術文書といった“非構造化情報”の活用を促進し、業務効率化やナレッジ継承を図るべく、技術を統合しました。
ソリューションの特徴
1. セキュアな環境での生成AI活用
この新しいソリューションは、クラウドを介さずに社内ネットワーク上で生成AIを利用できるため、内部文書や顧客情報、生産データなどの機密情報を安全に処理可能です。これは、官公庁や金融機関、製造業で特に重宝される機能です。
2. 高精度なドキュメント処理
DNPの「DNPドキュメント構造化AIサービス」は、紙文書や非構造化データを、生成AIが効果的に活用できる形に変換します。これにより、技術の伝承や文書検索、品質管理など、さまざまなビジネスシーンでの応用が期待されます。
3. 弾力性のある導入プラン
エフサステクノロジーズの「Private AI Platform on PRIMERGY」では、スモールスタートから大規模展開に至るまで、柔軟なモデルが用意されています。加えて、同社の「uSCALEサブスクリプションモデル」の導入も可能で、企業のAI導入に伴う負担を軽減します。
今後の展望
両社は官公庁や金融機関、製造業の他、教育、医療、自治体といった情報の厳重な管理が求められる分野にもこの生成AIの活用を広げていく計画です。DNPのAI活用技術と、エフサステクノロジーズの安全なオンプレミス環境を組み合わせることで、クラウドに依存しない選択肢を提供し、日本発の安全で高機能なAI基盤の普及に寄与していくことを目指します。
これにより、安全かつ便利な社会の実現に一歩近づくことでしょう。