オンライン土木博物館「ドボ博」オープン!
好奇心をくすぐるオンラインの土木博物館「ドボ博」が、新しい展覧会「東京インフラ解剖」を8月16日にスタートしました。この展覧会では、東京のインフラストラクチャー88件を選び出し、それを人体の機能に関連付けて解説。目には見えない都市の可能性や魅力を発見する旅に皆さんを誘います。
展覧会の見どころ
1. 東京のインフラを人体に例えて理解する
展覧会の特徴の一つは、東京のインフラがどのように人体と似ているかを視覚で楽しめる点です。たとえば、この街を流れる川や橋は血管のように見え、下水処理場は腎臓の働きを思い起こさせます。こうした視点を通じて、普段私たちが見過ごしているインフラに新たな意味を与えます。
2. 貴重な図版資料を初公開
首都高や国土交通省、東京メトロなどの協力を得て、一般には出回らない貴重な図版資料が豊富に展示されています。さらに、映像作家が手がけた東京のインフラに関する映像や、作家による土地の記憶を呼び覚ます文章もあり、多角的に東京を感じられる内容になっています。
3. 地形マニア必見のレントゲン写真
展示では、空撮写真と地形を比較できる「レントゲン写真」も登場します。この写真を通じて、普段目にすることが難しい地形の姿が一目で分かります。東京の地形とその背後にある歴史を見つめ直す絶好のチャンスです。
4. 超マニアックな座談会
展覧会期間中には、著名な橋マニアや鉄道マニア、スリバチマニアなど、各分野の専門家を招いて座談会も行われます。彼らが独自の視点から語るマニアックなインフラ話は、隔週で更新される予定です。マニアな視点からの対談は、思わぬ発見があるかもしれません。
5. 東京インフラ88箇所めぐり
さらに、参加者はスマートフォンを用いて、「東京インフラ88箇所マップ」を活用し、東京のインフラを巡る楽しみ方も提案されています。夏休みには、ポケモンと一緒に東京のインフラを探求するユニークな体験ができるでしょう。
展覧会で紹介される東京インフラの一部
- - 骨格系: 隅田川、外濠、岩淵水門など
- - 神経系: 新宿(都庁)、東京スカイツリーなど
- - 消化器系: 東京港、築地、京浜・京葉工業地帯など
- - 循環器系: 玉川上水、東京駅、レインボーブリッジなど
- - 呼吸器系: 上野公園、明治神宮内苑・外苑など
- - 泌尿器系: 神田下水、和田弥生幹線など
- - 免疫系: お台場
ドボ博の理念
「ドボ博」が目指すのは、都市や国土に対する思いを育むことができるオープンな場の提供です。名著『一国の首都』で幸田露伴が述べたように、人々の思いや愛情が都市を良くするという理念のもと、土木の世界を広く一般に紹介し、皆さんの関心を寄せられる場を提供したいと考えています。都市への理解は、単なる技術や政治だけでなく、そこに住む人々の想いによって形作られていくものです。ドボ博での新しいインフラの視点を楽しみながら、日常の風景を見つめ直してみてはいかがでしょうか。