M&Aの透明性向上を目指す新サービス「リスモンAI与信管理PDF」が登場
中小企業の事業承継において、M&A(合併・買収)を活用するケースが増加しています。しかし、その裏には悪質なM&Aに関する懸念も伴うため、取引の透明性を確保することが求められています。
この流れの中、リスクモンスター株式会社(以下リスモン)と株式会社fundbookが提携し、新たなM&Aソリューション「リスモンAI与信管理PDF」を提供開始しました。本サービスは、日本の中小企業庁が策定した「中小M&Aガイドライン」に準拠し、M&A取引の透明性向上を図ることを目的としています。
なぜM&Aの透明性が重要なのか?
日本の多くの中小企業が後継者不足に悩んでおり、M&Aの手法が注目されています。しかし、M&A取引の中には、資金を奪取することを目的とする悪質な事例も存在します。これにより、健全なM&Aが行われず、企業の信頼性が損なわれる恐れがあります。
中小企業庁はこの状況を受けて、2020年に「中小M&Aガイドライン」を策定し、さらには2024年にその第3版を発表しました。第3版では、売り手企業が買い手企業の財務状況、コンプライアンス、事業実態について説明することが求められています。特に「財務状況」の確認は、M&A後の事業の持続的運営に大きく関わるため、企業間での情報の透明性が必要です。
「リスモンAI与信管理PDF」とは?
「リスモンAI与信管理PDF」は、M&A取引における透明性を高めるために設計されたサービスです。このサービスを利用することで、買い手企業の財務状況、コンプライアンス、事業実態を可視化し、売り手企業をはじめ、関係者全員が安心して取引を進めることができる環境を整えます。具体的には、以下の主な特徴を持っています。
財務状況の可視化
買い手企業の財務状況を分析し、6段階の評価指標「RM財務格付」を提供します。また、決算の経年比較や財務比率の分析資料も標準提供され、企業の財務面の評価が明確になります。
コンプライアンスリスクの提示
代表者や役員の略歴、反社会的勢力との関係性を視覚的に示すレポートを作成し、過去のトラブルや行政処分に関する情報も収集・分析することで、コンプライアンスリスクを総合的に判定します。
事業実態の明確化
商業登記簿や不動産登記簿を基に、不審な点を分析し、対象企業の営業実態を把握するための詳細なレポートを提供します。これにより、売り手企業と買い手企業の間で信頼性のある情報を共有し、M&Aの成功に向けた信頼できる環境を構築します。
まとめ
リスクモンスターとfundbookの提携により提供される「リスモンAI与信管理PDF」は、中小企業の円満な事業承継を支援する新たなツールとして注目されています。M&A取引の透明性を高めることで、企業間の信頼を築き、安全な取引環境を提供します。今後もそうした取り組みが広がることで、日本の中小企業が安定した成長を遂げる姿を期待したいです。