クラウド化が進化を遂げる圧力試験器「みるみるくん」の全貌

クラウド化の進化：圧力試験器「みるみるくん」

多くの企業が省力化と効率化に取り組む中、レッキス工業株式会社が提供する圧力・満水試験器「みるみるくん」が新たにクラウド対応に進化しました。この試験器は、従来の運用方法における課題を解決するため、株式会社obnizの「obniz Now」を活用し、現場の状況を遠隔で確認できるシステムを構築したのです。

背景：現場のニーズと課題

現場でのシンプルな操作性と正確な結果確認が求められる「みるみるくん」でしたが、これまでは現場に行かないと状況が把握できないという欠点がありました。このため、試験の終了やエラー発生時の確認が事務所ではできず、非効率な作業が続いていました。さらに、業界全体での人手不足も影響し、業務省力化の重要性が高まる中、遠隔での管理と確認が強く求められていました。

obziz Nowの導入

そんな中でレッキス工業が選んだのが「obniz Now」です。これは既存機器に特に手を加えることなく、簡単にネットワーク接続が可能なIoTデバイスです。「みるみるくん」の近くに設置するだけで遠隔での状況確認や通知が受け取れるようになりました。このような後付けのIoT化は、現場の運用を大きく変える可能性を秘めています。

選定理由

obniz Nowを選定した理由は、いくつかあります。第一に、既存機器を改造せず使用できる点。第二に、操作方法に大きな違いがなく、現場の混乱が生じにくいこと。最後に、クラウド連携によってデータ活用を即時に始められることです。これにより、従来の運用を真似たまま新たなテクノロジーを採用できる柔軟な対応が求められ、技術的提案のバランスの良さも選定の決め手となりました。

IoTシステムの構築と成果

今回のインタビューを通じて、実際の運用と機能を伺いました。「みるみるくん」を通じたクラウドサービスの活用により、離れた場所からタブレットなどを使ってリアルタイムで試験状況を確認したり、終了やエラーの通知を受け取ったりできます。そして、試験終了後の帳票生成機能もあり、データ整理なしに資料作成が可能です。

未来の展望

これらの進化を経て、「みるみるくん」は新たに2025年下期からのビジネス展開と展示会での披露が予定されています。具体的には、東京ビッグサイトで行われる管工機材・設備総合展や、大阪での展示会など、さまざまな場面でその成果を発表する予定です。特に、遠隔管理やクラウド化を目指す企業にとって、この進化は新たな手法や可能性を示すものとなるでしょう。

会社紹介

レッキス工業株式会社は、1925年に創業し、1965年に法人化。大阪市中央区に本社を構え、管工機材や設備機器の製造・販売を行っている企業です。

株式会社obnizは、2014年に設立され、東京都豊島区においてIoT技術を駆使した製品開発を行っています。各社の協力で新たな可能性が次々と開かれる中、今後も業界の進化が期待されます。