手塚雄二展開催:雲は龍に従う
そごう美術館では、東叡山寛永寺創建400周年を祝し、手塚雄二の特別展「雲は龍に従う」を開催致します。この展覧会は、根本中堂天井絵の完成を記念するものであり、手塚が育んできた美意識と独自の創作の世界を紹介します。
手塚雄二とは?
手塚雄二さんは1953年に神奈川県で生まれ、東京藝術大学にて美術を学びました。彼の名は早くから知られることとなり、39歳で日本美術院同人に推挙されたことでもお分かりの通り、画壇の中心的存在であります。手塚さんは長年にわたり東京藝術大学の教授として後進の指導に尽力し、教育の現場でも影響力を持っています。
彼は昨年古希を迎えましたが、その作品には常に新しい息吹が感じられます。伝統を重んじつつも、現代的な手法を取り入れた彼の作品は、私たちの心を惹きつけてやみません。
展覧会の見どころ
今回の展覧会の目玉は、手塚自らが手掛けた寛永寺根本中堂の奉納天井絵《叡嶽双龍》です。この作品は、手塚が2020年から5年間かけて制作したもので、無数のスケッチから紡ぎ出されたもの。古材を用いたこの天井絵は、古と新を繋ぐ画期的な試みであり、二匹の龍が描かれています。その姿は手塚の平和への祈りに満ちています。
また、展覧会では手塚の数々の作品が紹介されています。彼の作品には、「華と寂」「古と今」「静と動」といった相反するテーマが織り交ぜられ、観る者に強い印象を与えます。彼の画業は日本画の可能性を探求し続け、新しい価値観を提示しているのです。
イベントのお知らせ
会期中には、手塚氏自身が天井絵制作に関するギャラリートークを行う予定です。この貴重な機会をお見逃しなく!日時は、2024年10月26日(土)と11月2日(土)の午後2時からです。申込は不要ですが展覧会の入館券が必要になりますのでご注意ください。
展覧会情報
- - 展覧会名: 寛永寺創建四百周年 根本中堂天井絵奉納記念 手塚雄二展 雲は龍に従う
- - 会期: 2024年10月19日(土)~11月17日(日)
- - 開館時間: 午前10時~午後8時
- - 入館料: 一般1,400円、大学・高校生1,200円、中学生以下無料
特別な作品を間近に体験できるこの機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
寛永寺について
寛永寺は寛永二年(1625年)に建立され、日本の大本山として知られています。徳川幕府の安泰を願い造られたこの場所には、将軍の霊廟も存在し、多くの歴史を秘めています。江戸時代の敷地の一部は現在の上野公園として広く親しまれています。
この展覧会は手塚雄二の芸術の集大成であり、伝統と現代が融合した瞬間を体験できる場でもあります。彼の作品が持つ力を体感し、日本文化の深化を楽しむ時間となることでしょう。