株式会社サンクゼール、組織変更と人事異動を発表
長野県飯綱町に本社を構える株式会社サンクゼールは、組織の再編と人事に関する重要な決定を公表しました。この動きは、企業の持続可能な成長を目指す中での施策の一環であり、2025年7月1日から新しい体制が発足します。
1. 組織変更の背景と目的
2021年より導入されていたビジネスユニット制を改め、事業本部制に移行することが決定されました。サンクゼールでは、「商品経営」を経営方針に据え、効率的な業務運営を目指してきましたが、最近の世界的インフレの影響や消費者行動の変化により、事業ミッションの見直しが求められるようになりました。これを受けて、各事業の目的を明確にし、リソースの最適化を図るための改革が必要とされています。
新たに導入される事業本部制では、以下のような組織が設立されます。
1-1. 久世福商店事業本部
主力事業である久世福商店にリソースを集中させ、一貫した業務運営を通じて迅速に経営課題に対応することが目的です。この本部では、MD・営業ユニットや商品開発を担当するものづくりユニット、マーケティング戦略部、お客様サポートセンターが一体的に運営され、ブランド価値の最大化が目指されます。
1-2. グローバル事業本部
北米事業部とアジア事業部を統括するグローバル事業本部が新設され、地域横断的に成長を推進します。この新部門では、各国の市場に特化した戦略的アプローチが求められます。
1-3. コーポレート本部
PRやIR、経理財務、法務、品質保証などのコーポレート機能をまとめるコーポレート本部が設立され、企業価値の向上に向けて各部門と連携を固めます。
1-4. サンクゼール事業室
創業の原点に立ち返り、サンクゼールブランドを機動的に強化するため事業室が設置され、「サンクゼールの丘」を中心としたブランド戦略が再構築される予定です。
1-5. 経営直轄部門
経営企画室と内部監査室を設置し、戦略的なM&AやDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により企業価値を高めつつ、法令遵守やリスク管理も強化されることになります。
2. 人事異動について
2025年6月20日付での人事異動により、主要な役職に変更が加えられます。新たに久世良太氏が代表取締役社長兼久世福商店事業本部長、久世直樹氏が代表取締役副社長兼グローバル本部本部長に就任します。また、山岸泰幸氏が新たにエグゼクティブ役員としてコーポレート本部の責任を負うことになります。
このような人事異動と組織変更は、サンクゼールの市場での競争力を強化し、さらなる成長を図るために不可欠なステップです。新たな体制の始動に期待が高まる中で、サンクゼールの今後の展開を注視していきたいと思います。
企業概要
株式会社サンクゼールは、1979年に設立され、長野県飯綱町に本社を置く食品製造小売企業です。全国に展開する「久世福商店」や「St.Cousair」などの専門店を通じて、商品の企画から販売までを一貫して行う「食のSPAモデル」を採用しています。創業者の元で育まれた「愛と喜びのある食卓をいつまでも」という企業理念は、今も変わらず受け継がれています。