QNXが新たに発表した機能安全プラットフォーム
2025年3月12日、ドイツ・ニュルンベルクにて、BlackBerryの事業部門であるQNXが新しい機能安全プラットフォームを発表しました。このプラットフォームは、Intelとの協業により開発され、特にスマートロボットアプリケーション向けに設計されています。プラットフォームの統合により、ロボット制御と安全制御機能がNexCOBOTのシングルボードに統合され、コスト削減と熱効率の向上を実現しました。
産業オートメーションなどの分野において、AIによる変革が進む中、その安全性の確保は非常に重要です。この新しいプラットフォームは、Intel® Core™ i7プロセッサーとQNX® OS for Safetyをベースに構築されており、特にAIを活用したシステムにおける安全認証を取得した統合ソリューションに対応しています。
進化を遂げるAIとロボティクス
AIを搭載した画像処理やリアルタイムの動作制御が求められる中、このプラットフォームはその要求に応えるために強化された演算能力や仮想化機能を実現しています。QNX製品兼ストラテジー担当のGrant Courville氏は、「堅牢性と信頼性を兼ね備えた基盤がAI推論に必要不可欠です。QNXが蓄積してきた機能安全認証の実績が、我々のプラットフォームの信頼性を裏付けています」と語りました。
さらに、QNXはIntelおよびNexCOBOTとの連携を深化させることで、産業オートメーションのニーズに応え続ける意向を示しています。
プラットフォームの設計思想
このハードウェア・ソフトウェア統合型の機能安全プラットフォームは、厳しい安全認証要件を満たしながらも、高い演算負荷を処理できるように設計されています。その結果、認証取得プロセスの迅速化や市場投入期間、コンプライアンス費用の削減が実現されています。
IntelのRicky Watts氏は、「我々は市場のニーズに応じたソリューションを迅速に提供することを目指しています。QNXやNexCOBOTと共に、開発のスピードを上げることができる新たな道を切り開いていきます」と述べています。このプラットフォームは、ヒューマノイドや自律移動ロボットといったAI駆動型ロボットの開発に最適な選択肢となるでしょう。
NexCOBOTの貢献
NexCOBOTのジェネラルマネージャーであるJenny Shern氏は、自社の安全制御プラットフォームやAI制御プラットフォームに誇りを持つとコメント。「AIを駆使したロボットアプリケーションにおける安全性の確保は、我々の使命です。」と述べ、特定の産業要件を満たすための柔軟なソリューションの提供に注力しています。
NexCOBOTの安全モジュールは、国際安全規格に準拠しており、位置や速度の監視といった安全機能をIntelプラットフォームと組み合わせて実装できます。これにより、企業側は安全性に対するニーズに適切に応じることが可能です。
まとめ
QNXが発表した新たな機能安全プラットフォームは、AI技術と融合したこれまでにない安全性と効率性を提供し、産業オートメーションやロボティクスの未来を形作る革新だと言えるでしょう。詳細はQNXの公式サイトでご確認いただけます。 @QNX Newsをフォローして最新情報を入手するのもお勧めです。