トラボックスと鹿島建設が受賞した革新プロジェクト
トラボックス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:皆川 拓也)は、鹿島建設株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:押味 至一)と共同で進めている建設物流の革新プロジェクトが、一般社団法人フィジカルインターネットセンター(JPIC)主催の「フィジカルインターネットアワード2026」で優秀賞を受賞したことを発表しました。この受賞は、建設資材の輸配送効率化を目指す取り組みが評価された結果です。
このプロジェクトの基盤は、トラボックスが開発したマッチングプラットフォーム「プライベートトラボックス」で、鹿島建設はこのプラットフォームを建設業界に広める役割を担っています。受賞によって、このプロジェクトが建設業界における「フィジカルインターネット」の実現に向けた重要なモデルであることが認められました。
建設業界が抱える課題
建設業界では、日々大量の資材が運ばれていますが、輸送力不足という問題が深刻化しています。鹿島建設横浜支店の調査によれば、72.8%の企業が車両手配の問題を抱えており、コロナ禍以降その状況は悪化しています。この問題は単独企業だけの問題ではなく、全体の業務効率にも大きな影響を与えています。
さらに、「多重下請け」構造が存在し、運送会社が適切な報酬を得られない状況も問題視されています。こうした状況を受け、2025年には新たに「トラック新法」が施行され、業界全体の改革が急務とされています。
プロジェクトの概要と受賞意図
トラボックスは、鹿島建設との連携を利用し、荷主(建設会社、工事会社等)と運送会社をデジタルで直接つなぐ「プライベートトラボックス」の共同実証実験を進めています。この取り組みは、以下の三つのポイントに基づいています。
1.
段階的マッチングロジックの採用:既存の協力運送会社を基本に、必要に応じて新しい運送会社と接続する独自のロジックを構築。これにより、運送会社は新しい案件を獲得しやすくなります。
2.
フィジカルインターネットの実現に向けた取り組み:荷主から運送会社までを一元管理できるシステムを導入。依頼データや配車状況をシームレスに連携し、業界全体で課題解決を図ります。
3.
実証実験による確実な成果:2025年の実証実験では、電話による車両手配を15分から5分へと短縮。トラボックスの経験を生かし、新たなパートナーとの安心な取引環境を提供します。
今後の展望
トラボックスは、このプロジェクトを単なる一企業の取り組みで終わらせず、建設業界全体のデジタル化(DX)を推進する「標準インフラ」として確立することを目指しています。
全国的な展開や、他業種への応用を視野に入れた取り組みを加速させ、物流の最適化に貢献していく考えです。鹿島建設の田近 昌幸部長は、課題に対する意識が高まっている建設業界において、共通の壁を打破するための道筋としてこの取り組みが位置づけられているとコメントしています。
受賞を機にさらなる展望
トラボックス株式会社の皆川社長も、今回の受賞を「新たなスタート地点」と位置づけ、より多くの企業との協力を呼びかけています。「フィジカルインターネット」の実現に向けたロードマップを描き、業界全体で分かち合う最適化の時代が到来するとの思いを強調しました。これからの仲間との出会いが、新しい物流の歴史を刻むことにつながるでしょう。
トラボックスと鹿島建設の取り組みは、建設業界における全てのプレイヤーに共通する課題を解決するための重要な一歩となります。このプロジェクトが、建設物流の新しい基準を生み出すことを期待します。