全国の学校施設づくりを支える新たなコミュニティが始動
全国の自治体や教育関係者が参加する「CO-SHA Slack コミュニティ」が本格運用を開始。学校施設づくりにおける悩みを解消し、専門知識を共有する新たな場が生まれました。文部科学省と株式会社ロフトワークが共同で推進するこの取り組みは、206の自治体、248名以上が参加しており、交流を通じて各公共団体の教育委員会、学識経験者、文部科学省職員がフラットに協力し合える環境が整っています。
CO-SHA Platform の背景
CO-SHA Platformは、文部科学省が2022年度に設立した、全国の学校づくりを支援するための共創プラットフォームです。学校の整備や活用に関しては、各地の地方自治体が異なる課題を抱えており、「どこから手をつければよいのか」「専門的な知識を持つ人が近くにいない」といった声が少なくありません。このプラットフォームはそのような現場の悩みに寄り添い、実務支援の仕組みを提供します。
3つの支援構造
CO-SHA Platformでは、以下の3つの柱を持って支援を行う予定です。
1.
相談窓口 では、地方自治体や学校関係者、および企業がWebサイトを通じて抱える悩みを投稿でき、ロフトワークの事務局が整理して文部科学省や専門家と連携し、具体的なアドバイスを提供します。
2.
事例・ノウハウの発信 では、学校の取材を通じて得られた情報や知見を全国に発信し、他の自治体が参考にできるよう再編集された記事を提供します。
3.
ネットワーク形成 においては、Slackを用いたコミュニティを設置し、地方公共団体の関係者がフラットに対話できる場所を提供し、さらにオンラインワークショップやイベントを通じて学校づくりのアイデアを共有し合います。
Slackコミュニティの特徴
CO-SHA Slack コミュニティでは、全国の学校施設関係者が気軽に参加し、悩みやアイデアを共有できるプラットフォームです。参加者は、教室のレイアウト、ICT環境の整備、バリアフリーの実施など日々の課題を投稿し、他の自治体からの事例紹介や意見を得ることができます。また、興味のあるテーマごとに分かれたチャンネルで、効率良く情報を集められる仕組みも整えられています。
直接つながるメリット
このコミュニティの最大の特徴は、学識経験者や文部科学省職員との直接的な交流ができる点です。これまで、縦割りで分かれていた情報共有が、一つの場で行えることで、実践的な情報が行き交うようになっています。このようにして、現場の専門性が高い知識にアクセスしやすくなることで、参加者の課題解決をサポートします。
つながりから生まれる共創への道
CO-SHA Platformは、学校施設の整備を進めるだけでなく、地方自治体と同じ屋根の下で議論し、個々のニーズを満たすための関係構築も目指しています。コミュニティを通じて生まれたつながりは、将来的には地域間の視察や共同研究、ワークショップの開催など、より大きな共創プロジェクトを生む土壌となるでしょう。
2025年度へ向けた目標
2025年度には、CO-SHAの活動を「CO-SHA 2.0」としてさらに発展させ、より多くの自治体が「直接つながる」ための基盤としてのSlackコミュニティを設置し、知見の蓄積や発信、専門相談窓口の拡大を目指します。
2026年1月には、Slackコミュニティに関連したオンラインイベントが予定されており、参加者は悩みや相談をもとに具体的なテーマで議論を交わす場が設けられる予定です。新しい時代の学校づくりには、教育現場からの実践的な知恵を集めることが不可欠であり、そのためのユーザー中心の環境が確立される見通しです。