アドテック、耐久性抜群の新型産業用SDカードを発表

アドテック株式会社は、2025年10月16日に新たに「産業用SD」と「産業用microSD」を発売することを発表しました。この製品は、最新のeTLC（Expansion TLC）技術を採用しており、特に耐久性に優れたものとなっています。これまでのTLC製品はおおよそ3,000回の消去可能回数に対し、eTLCタイプは約100,000回という驚異的な数値を誇ります。これにより、30倍以上の耐久性を実現し、従来のSLC製品やMLC製品といった他のメモリタイプをも上回る性能を持っています。

利用シーンとしては、業務用ドライブレコーダーや監視カメラなど、24時間体制で動作が求められる機器から、工場の稼働データや交通インフラの運用記録、さらには大容量データのバックアップ用途まで、多岐にわたります。特に従来のSLC製品に依存していたセクターでも、このeTLC製品は安心して使用できるため、多くの産業用機器の信頼性を高めることが期待されます。

加えて、アドテックは新しい技術として「Adaptive Static Wear-Leveling」を搭載。これは、ブロックごとの書き換えと消去回数の差異を最小化し、フラッシュメモリの寿命に近い状態で安定したパフォーマンスを提供します。オートリフレッシュ機能もあり、内部エラーを検出して、自動的にデータを別のブロックに移行することでデータ保持能力を改善する仕組みが整っています。

さらに、意図しない電源断への対策機能も用意されており、書き込み中に電源が落ちた場合でも、データが保全されるよう設計されています。こうした高い信頼性と安全性が求められる業務用機器にとって、この新型SDカード群は大きな武器となるでしょう。

また、商品提供形態も進化を遂げ、従来のトレイ梱包だけでなく、ブリスターパッケージによる個包装も選べるようになり、より販売しやすい形を提供しています。これにより、様々な利用シーンに合わせた商品展開が可能となり、消費者のニーズにより適応しています。

株式会社アドテックは、1983年に設立された電気機器メーカーで、記憶媒体やストレージ製品の開発において長い実績を持っています。特に、産業用ソリューションの面で高い信頼性と柔軟性を提供し、顧客の要望に応える形でテクノロジーの革新に取り組んでいます。IoT分野にも力を入れており、食に関連した新しい技術によって持続可能な社会を実現する取り組みも行っています。これらの措置を通じて、IoT時代における多様なニーズに対応し続けています。

今後の産業用メモリ市場においても、アドテックの新型SDカードは進化を続け、業界をリードしていくことでしょう。信頼性と耐久性に優れたこの製品で、皆さんの業務が一層効率的に、そして安全に進んでいくことを期待してやみません。