JAXA認定の宇宙ベンチャー「天地人」が切り開く土地評価の新時代
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が認める宇宙ベンチャー「天地人」が、新たな土壌評価のパラダイムを提案しています。同社は高精度な地球観測衛星データを活用し、誰もが気付かない土地の価値を解析する独自の土地評価エンジンを開発しました。これまで見えなかった地球の「目に見えない情報」を明らかにすることで、ビジネスに新たな可能性をもたらすことを目指しています。
S-Boosterでの成功
天地人の取り組みは、2017年から始まった「S-Booster」という宇宙ビジネスアイデア発掘コンテストを通じて大きな注目を集めました。このコンテストには、内閣府やJAXA、ANAホールディングスなどの多くの企業が参加し、優秀なアイデアを事業化支援してきました。2018年のS-Boosterでは、天地人が審査委員特別賞やANAホールディングス賞など、トリプル受賞を果たしました。これにより、天地人は一躍注目の的となり、さらなる事業展開が期待されています。
天地人のミッション
宇宙は今や私たちの身近にあります。衛星の撮影した写真は、私たちの世界を理解する手助けとなり、ビジネスの可能性を広げています。しかし、表面だけでは捕えきれない情報も多く存在します。陸や海の温度、降水量、風の強さなど、これらを衛星データで解析することによって、土地や資源が持つ本来の価値を知ることができるのです。
天地人は、これらのデータを独自の土地評価エンジンに取り込み、従来の農業や漁業にとどまらず、不動産やエネルギー、流通など多様な分野でのスピーディーな意思決定をサポートしています。これにより、顧客のニーズに合わせたマップを提供し、土地の真の価値を引き出します。
評価プロジェクトの具体例
具体的なプロジェクトの一例として、S-Booster 2018で発表された「ポテンシャル名産地 発掘プロジェクト」があります。このプロジェクトでは、衛星から収集した降雨量や地表面温度などの気象データと、地形の3Dマップを組み合わせ、さまざまな作物の生産性を比較・分析しました。その結果、地域に適した新たな作物の可能性が示されました。
このように、天地人はデータの解析を通じて、資源を最適に利用する手段を顧客に提供することを目指しています。
チームの専門性
天地人のメンバーは、それぞれ異なるバックグラウンドを持つ専門家たちで構成されています。例えば、JAXAでの経験を持つ百束泰俊氏や、プログラミング技術に優れた繁田亮氏、衛星解析の専門家である高山泰一氏など、多彩な人材が集まっています。また、代表取締役の櫻庭康人氏は、新規事業開発の経験を生かし、ビジネス視点でのサービスデザインにも取り組んでいます。
今後の展望
天地人は、宇宙からのデータを駆使するビジネスを通じて、人類の文明活動を最適化することを目指しています。これからの展開に注目が集まる中、どのように新たな価値を生み出していくのか、多くの人々の期待が寄せられています。
さらに、研究成果や顧客のニーズに応じた土地評価を通じて、科学技術の進歩と持続可能な社会の実現に貢献していくでしょう。これからの天地人の活動に大いに期待しましょう。
会社概要
株式会社 天地人