渡嘉敷浄水場が完成
2024-07-02 19:58:22

沖縄県離島の水問題解決へ!最新鋭の浄水場「渡嘉敷浄水場」がついに完成

沖縄県離島の水問題解決へ!最新鋭の浄水場「渡嘉敷浄水場」がついに完成



沖縄県は、美しい自然に恵まれた一方、水資源の乏しさや老朽化した浄水場が課題となっています。特に離島は、本島と比べて水質や量の確保が難しく、水道料金も高騰していました。この問題を解決するため、国が推進する「沖縄県水道広域化推進プラン」事業の一環として、水道機工株式会社が建設した「渡嘉敷浄水場」がついに完成しました。

# 課題克服に向けた取り組み



沖縄県の離島8村では、水質管理の課題や水道料金の高騰化、給水制限など、さまざまな問題を抱えていました。水道料金は離島8村と沖縄本島で最大2.6倍差と、県平均を大きく上回る状況でした。

こうした課題を解決するため、離島8村から沖縄県企業局へ水道事業の管理・運営を移行する「水道広域化整備事業」が開始されました。この事業により、離島8村の負担軽減を図り、水道の地域間格差解消を目指しています。

# 「渡嘉敷浄水場」の特徴



「渡嘉敷浄水場」は、沖縄県慶良間諸島の東端に位置する渡嘉敷島に建設されました。以下に、本浄水場の主な特徴を紹介します。

海上輸送を簡易化、離島間での互換性を持った設計で災害対策も可能に: 設備の大きさは、沖縄県内での輸送や本島から離島への海上輸送を考慮し、限られた大きさで必要な水量を確保できるよう設計されました。また、浄水設備をユニット化することで、管理を容易にし、少ない人数での管理を可能にしました。さらに、既に水道機工が建設した2浄水場(伊是名・伊平屋)と互換性を持たせた設計にすることで、1つの島で災害等が発生した場合でも、他の島の浄水場からユニット化した設備を移送することができ、すべての島の水処理が可能になっています。

操作性が高いレイアウト: 管理動線を配慮し、約8,000㎡の敷地を有効に使用したレイアウトへと最適化されました。さらに、電動弁や手動弁、計器類を使用する人が操作しやすいよう、手が届く位置に設置するなど工夫を凝らしています。

水質にあわせた薬品量の最適化: 水質を測定し、最適な薬品注入率で稼働させることで、薬品コストを適正化しています。

離島での洗浄工数を削減する、オンサイト洗浄方式の採用: 膜の洗浄方式にはオンサイト洗浄(膜エレメントを現地で洗浄する方法)とオフサイト洗浄(膜エレメントを洗浄工場へ輸送し洗浄する方法)がありますが、今回は離島という立地条件からオンサイト洗浄を採用しています。これにより、膜エレメントを洗浄する際に、洗浄工場へ送る手間を減らし、管理が容易になりました。

# 「渡嘉敷浄水場」の概要



項目内容
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名称渡嘉敷浄水場
所在地沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連
敷地面積8,008.64㎡
建築面積1,802.77㎡
延床面積1,730.16㎡
処理水量725㎥/日
処理フローMF膜ろ過→粒状活性炭→マンガン接触ろ過→RO膜ろ過 ※粒状活性炭は今後の予定
構造鉄筋コンクリート造 地上1階建て
着工2020年10月15日
竣工2024年7月1日

# 水道機工株式会社について



水道機工株式会社は、創業以来約100年間、人類と地球環境に欠かすことが出来ない水に関わる事業を展開しています。上下水道施設及び環境保全・衛生施設の設計・施工・管理を主な事業として、人々の暮らしと環境を守るために、技術革新と社会貢献に取り組んでいます。

「渡嘉敷浄水場」の完成は、沖縄県離島の水問題解決に向けた大きな一歩となりました。水道機工株式会社は、今後も地域社会のニーズに応える革新的な技術開発と、持続可能な社会の実現に向けて貢献していきます。


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