選考辞退の実態
2024-08-06 17:00:51

中途採用における選考辞退が増加、企業が採る対策とは

中途採用の選考辞退が増加、企業の対策を探る



エン・ジャパン株式会社が運営する人事向け情報サイト『人事のミカタ』は、最近行ったアンケート調査の結果を公表しました。この調査は、過去1年以内に中途採用を行った企業を対象にしており、選考辞退の実態について293社からの回答を得ています。調査結果は、多くの企業が選考辞退の増加を実感していることを示しています。

選考辞退の増加報告



調査の結果、45%の企業が「以前よりも辞退が増えた」と答えており、特に従業員数が1,000名以上の企業では56%にも達しました。これは、企業にとって大きな課題となっていることが伺えます。選考辞退は85%の企業に発生しており、その中で45%は「以前と比べて増加した」とのことです。このトレンドは、採用活動における信頼性や企業の魅力を再考させる原因となります。

ドタキャン辞退の深刻な実状



選考辞退が発生した企業に、そのタイミングを尋ねたところ、書類選考通過者による「面接前の辞退」が60%で最も多いという結果が出ました。また、面接当日や前日に連絡なしでの辞退、いわゆる「ドタキャン」が83%の企業で見られ、これは2018年の調査に比べて10ポイントの増加です。このような無連絡の辞退は、企業にとっても運営上の大きな影響を与えています。

応募者の辞退理由では、78%が「他社の選考を通過したまたは内定を取得した」と答えています。これは、求職者が競合する企業からのオファーを選ぶ傾向が強まっていることを示しています。

選考辞退対策の実施状況



さらに調査では、選考辞退に対する具体的な対策についても触れられています。「貴社では、選考辞退対策をしていますか?」という質問に対し、全体の52%が「はい」と回答しましたが、企業規模によってその割合は大きく異なり、1名~49名の企業では45%、対して1,000名以上の企業では78%が対策を講じているとのことです。

具体的な対策としては、最も多く挙げられたのが「書類選考通過者への早急な連絡」(85%)、続いて「面接候補日の複数提示」(76%)、「応募者への今後の選考の流れやお礼のメール送信」(60%)などがありました。これらの対策を通じて、企業は辞退率の低減を図っています。

企業ケーススタディと成果



調査から得られた情報をもとに、企業が実施した具体的な対策とその成果も紹介されています。例えば、ある企業では最終面接の際に既存社員に社内の案内を行わせることで、候補者からの不安を軽減し入社につなげた例があります。また、別の企業では、面接日時を確定する際に連絡必須を明記したことで、具体的な辞退理由の連絡が増えたという報告もありました。

このような実践的なアプローチが、選考辞退問題の解決へと繋がる可能性が期待されます。採用活動における応募者とのコミュニケーションの重要性が改めて浮き彫りになった今回の調査結果は、今後の企業戦略においても非常に意義深い情報と言えるでしょう。


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会社情報

会社名
エン・ジャパン株式会社
住所
東京都新宿区西新宿6-5-1新宿アイランドタワー(35階)
電話番号
03-3342-4506

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