企業が知るべきプレコンセプションケアの重要性
2023年10月14日、山梨県甲府市で行われた企業向けセミナー「人的資本経営セミナー ~プレコンセプションケアが企業にもたらす価値とは~」は、企業の人事や労務担当者を対象に、従業員の健康支援とライフデザインの重要性について学ぶ貴重な機会となりました。このセミナーには、37社46名の参加者が集まり、活発な議論が展開されました。
プレコンセプションケアとは?
プレコンセプションケアとは、将来的な妊娠を考慮しつつ、女性やカップルが自らの健康と生活を見つめ直すことを指します。この取り組みは単に個人のライフプラン支援にとどまらず、企業の健康経営や人的資本経営という観点からも非常に重要です。これにより、企業は従業員の健康やライフスタイルに対する理解を深め、円滑な職場環境を作ることが求められます。
セミナーでは、住友生命保険相互会社の両立支援コーディネーターで健康経営アドバイザーの成山育弘氏が、プレコンセプションケアの視点を取り入れることで、従業員の離職防止や女性管理職の育成に繋がるという意義を詳しく説明しました。参加者からは「プレコンセプションケアに関する理解が深まった」との声が多く寄せられ、セミナーの成果を実感することができました。
具体的なデータと参加者の反応
セミナーでは、参加者の54%が「今すぐに取り組みたい」と回答し、43%は具体的なプランを考え始めたと報告されています。「相談したい」と感じている企業も11%あり、これはプレコンセプションケアへの関心の高まりを示しています。
特に、成山氏は、不妊治療中の約半数が抑うつ状態を抱えていることをデータで裏付け、不妊治療と仕事の両立について、管理職にも適切な知識と理解が必要とされることを強調しました。これにより、安心して相談できる職場環境を整備することの重要性が再認識されました。
セミナーでの制度紹介
さらに、山梨県の担当者は、県内の妊娠・出生に関するデータと「山梨県不妊治療に関する調査」の結果を共有しました。この調査では、多くの人が不妊治療と仕事の両立に苦しんでおり、特に不妊治療休暇制度の導入や拡充などの支援策が求められていました。また、山梨県が進めるさまざまな取り組みや施策についても紹介され、企業にもこれらを活用するよう促されました。
山梨県が目指す未来
山梨県は、すべての世代の人々がプレコンセプションケアの重要性を理解し、妊娠や出産を含むライフデザインや未来を見据えた健康管理を実践できる社会を目指しています。プレコンセプションケアは、従業員の未来を守るだけでなく、企業の持続可能な成長にも寄与するものです。今こそ、健康支援を企業の制度設計に取り入れる絶好のタイミングです。
本セミナーの実施を通じて、参加企業は新たな視点を手に入れ、今後の取り組みに対する意欲を高めています。健康支援を重視することで、生産的な企業環境を築くことが期待されています。
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お問い合わせ先
山梨県 総合県民支援局 優しい子育て・次世代サポート課
TEL:055-223-1425
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