国立アイヌ民族博物館 第8回テーマ展示
国立アイヌ民族博物館では、2025年3月15日から5月18日まで「ウイマㇺレプンカサンタン交易と蝦夷錦」をテーマにした特別展示が行われます。今回の展示は、アイヌ語で「舟で海を越えて交易に行く」という意味を持つウイマㇺレプンカを題材にしています。この展示は、北海道白老町のウポポイ内に位置する博物館の特別展示室で行われます。
【基本情報】
- - 開館時間と日程: 2025年3月15日から5月18日まで。具体的な開館時間は、
- 3月15日~30日は9:00~17:00。
- 4月26日~5月6日は夜間営業(9:00~20:00)。
- その他の期間は9:00~18:00。
この展示は、北東アジアにおける交易の歴史をたどり、アイヌ文化に与えた影響を探ります。特に、17世紀から19世紀にかけてのサンタン交易に焦点を当てました。
【展示内容の概要】
第一章: サンタン交易とは?
サンタン交易は、北海道やサハリン、ロシアの先住民族が形成した交易ルートで、北東アジアのシルクロードとも称されています。この章では、その歴史的背景や重要性を解説し、重要文化財である「カラフトナヨロ惣乙名文書」の展示も行います。
第二章: 蝦夷錦を運んだ舟と橇
交易で重要な役割を果たした運搬手段の解説がなされ、当時の交通手段である舟や橇のモデルが展示されます。この章では、現代の交易ルートの映像も交え、当時の海と陸の交通の様子が紹介されます。
第三章: 色いろな蝦夷錦・サンタン服
この章では、衣服としての蝦夷錦の他に、さまざまな形で作られた蝦夷錦が紹介され、古文書や絵画の資料も展示されます。特に、アイヌ文化における衣類の重要性を考察します。
第四章: ガラス玉と銭貨
サンタン交易によってアイヌ文化に取り入れられたガラス玉や銭貨の役割を紹介し、これらがアイヌ文化の装飾品としてどのように使われたのかを解説します。
【関連イベント】
さらに、展示期間中にはさまざまなイベントも計画されています。開会記念講演会として、館長の佐々木史郎による「北方から来た交易民」というテーマの講演が3月15日に行われ、その後にも関連するさまざまな講演会やギャラリートークが予定されています。
また、展示の詳しい内容やイベント情報は、特設ウェブサイトでも公開されています。興味のある方は、ぜひ訪れてみてください。
【公式ウェブサイト】
国立アイヌ民族博物館展示詳細
アイヌ文化の多様性や歴史を感じながら、貴重なアイテムの数々を通して交易の魅力を体験できる貴重な機会をお見逃しなく。