最新防災扉「BOUNCEBACK」
2024-09-30 14:29:45

防災に特化した最新の地下シェルター用特殊扉「BOUNCEBACK」の開発

株式会社イトーキが開発した防災用特殊扉「BOUNCEBACK」



株式会社イトーキは、民間の防衛用地下シェルターに対応した特殊扉「BOUNCEBACK(バウンスバック)」を開発し、特定非営利活動法人日本核シェルター協会のモデルルームに設置しました。東京・中央区に本社を持つイトーキは、半世紀以上にわたり医療機関や研究施設に特殊扉を提供してきた実績があります。

開発の背景と目的



日本における地下シェルターの普及率は極めて低いうえ、災害の多い国である日本には、防災対策としての地下シェルターが重要視されています。スイスやフィンランドでは地下シェルターが一般的に普及していることに対して、日本の現状は大きく遅れています。この状況に対応するために「シェルター(堅固な避難施設)及び地下利用促進議員連盟」が2022年12月に発足し、シェルターの普及に向けた議論が行われています。

イトーキは、これまでの技術と経験を活かし、耐衝撃性能や気密性、さらには放射線遮蔽性能を備えた特殊扉を開発しました。この扉は、天災やテロなど、多様な脅威から人命や重要なデータを保護することを目的としています。

製品の特徴



1. 高い性能



「BOUNCEBACK」は、世界基準とされる耐衝撃性、気密性、水密性、放射線遮蔽性能を誇ります。特に、400kN/㎡の耐衝撃性を実現し、また、気密性は差圧10kPa時において2㎥/㎡・hを記録。水密性に関しても0.03㎥/㎡・h(水頭:10M時)を確保しています。このように、多面的な性能を持つことから、多様なシナリオにおける防護が可能です。

2. スムーズな開閉設計



質量約1400kgの扉ながら、開閉は女性や子どもでも扱えるほどスムーズです。高性能ヒンジと精密な取り付けにより、扉の重さを感じることなく、誰でも容易に操作できるよう設計されています。

3. 安全対策が徹底



緊急時にも安全に操作できるよう、6種類の安全対策を施しています。例えば、扉一体型の開閉バーが小口を掴ませず、また、手や指が挟まるのを防ぐために、吊元に安全カバーを装着しています。さらに、突起のない丸型ハンドルを採用しているため、手や瓦礫を巻き込む心配もありません。

製品名の由来



「BOUNCEBACK」という名前には、爆風や放射線、その他の脅威を跳ね返し、被災後の立ち直りを象徴する意味が込められています。また、扉の裏側には「みんなで力を合わせて困難を乗り越えよう」というメッセージが記載されており、地域社会の協力を促す意図が示されています。

モデルルーム概要



BOUNCEBACKは、茨城県つくば市の日本核シェルター協会のモデルルームに設置されています。見学は行政関係者や報道関係者に限られますが、会員の同行があれば一般の方も見学可能です。詳しくは協会のウェブサイトで情報を確認できます。

まとめ



イトーキは、これまでの実績を踏まえ、今後も地下シェルター向けの特殊扉の開発を続けていくとともに、「災害大国日本」における防災の促進に貢献していく意向を示しています。安全で安心な社会を実現するため、私たち一人ひとりが理解を深めることが求められています。



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会社情報

会社名
株式会社イトーキ
住所
東京都中央区日本橋2-5-1
電話番号

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