100年以上の歴史を持つ奥富興産が新たな挑戦
埼玉県狭山市に本社を構える奥富興産株式会社は、100年以上にわたり古紙リサイクル事業を手掛けてきた企業です。代表の奥富宏幸氏は、そんなリサイクルビジネスを通じて、紙資源の循環を促進してきました。2026年7月7日、七夕の日に同社が制作したオリジナル絵本『あめのにおい』が出版されることが発表され、注目を集めています。この絵本は、紙に込めた願いを次世代へとつなげる新たな取り組みの一環です。
現代の出版状況とリサイクルの重要性
日本では毎年10億冊以上の書籍や雑誌が発行されていますが、その裏では毎年3億冊以上の本が処分されている現状があります。著しいデジタル化の影響を受け、本の役割が問われる中でも、奥富興産には毎月約20万冊もの古本や雑誌が集まります。これらの本の一部は再利用されますが、残りは再生紙としてリサイクルされています。
奥富興産は、古紙リサイクルを通じて不必要になった紙を資源に変える努力を続けてきましたが、デジタル時代の進展とともに人々が持つ想像力や自然とのつながりが希薄になっていることに気がついたのです。その思いから、同社は次の100年を見据え、「紙を循環させるだけでなく、本を通じて想像力も循環させたい」との目標を掲げました。
『あめのにおい』の作品概要
『あめのにおい』は、紙くずに出会った少年と小さな命とのふれあいを通じて、「見えないつながり」に気づく物語です。この絵本は環境問題を教えることが目的ではなく、雨の日の匂いや音、小さな生き物との出会いを通じて、読者に感受性を呼び起こすことを目指しています。教育的な視点を持ちながらも、内容はシンプルで心に残るもので、年齢を問わず親子で楽しむことができる作品です。
インクルーシブな共同制作
この絵本は、障がい理解を広げるための活動を行っている「絵本屋だっこ」とのコラボレーションで制作されました。障がいの有無や世代、立場を超えた人々が共感し合える物語を共有することで、本が持つ力を再確認し、より多くの人々とつながることができると信じています。
発売情報と今後の展望
『あめのにおい』は2026年7月7日に出版予定です。Kindle版が¥980、ソフトカバー版が¥1,320で販売される他、数量限定でハードカバー版の販売も予定されています。A4変形判で28ページからなるこの本は、5歳からの子供たちを対象としており、学校や保育園での読み聞かせにも適しています。また、自然や生き物に興味のある子供たちにぴったりの内容です。
【書籍情報】
- - 出版社: Kindle Direct Publishing
- - 発売日: 2026/7/7
- - 定価:
- ¥980(税込)Kindle版
- ¥1,320(税込)ソフトカバー版
この絵本『あめのにおい』を通じて、人々がどのように自然や他者との関わりを再認識するか、期待が寄せられています。環境への配慮と共生の大切さを教えてくれるこの絵本が、多くの人々に愛されることを願いましょう。