ストックマークが産総研と協業し生成AIによるビジネスマッチングシステムを開発

ストックマークが産総研グループと共同開発する新システム

最近、ストックマーク株式会社が国立研究開発法人産業技術総合研究所（産総研）および株式会社AIST Solutions（AISol）と協力し、生成AIを基にした「産学連携ビジネスマッチング提案システム」の開発に乗り出しました。これは企業のビジネス課題と研究機関が保有する技術を効果的に結びつけるための、革新的なシステムです。

システムの目的

このシステムは、企業が抱える様々なビジネスニーズや社会課題から、産総研が持つ特許や技術を高精度に検索し、それらを活用した事業アイデアを生成することを目的としています。企業と研究機関をつなぐことで、産学連携市場のさらなる発展を目指しています。

システムの仕組み

システムの開発にあたっては、ユーザーが入力したビジネス関連のワードを元に、産総研の保有する技術（「技術シーズ」）と企業側のニーズ（「市場ニーズ」）をマッチングします。これにより、特許や技術の社会実装を加速することが期待されています。また、ストックマークが独自に開発した大規模言語モデル（LLM）や、300社からのフィードバックを基にしたビジネスデータが活用されます。

先端技術の活用

ストックマークは、データの構造化やナレッジグラフの構築を通じて、異なる形式のデータを整備することに力を入れています。このように整理されたデータは、生成AIによる精度の高い出力を実現するための基盤となります。特にナレッジグラフは、異なる表現のビジネス用語を理解し結びつけることで、よりスムーズなマッチングを可能にします。

生成AIの重要性

さらに、ストックマークは国産の生成AI基盤「Stockmark-LLM」の開発にも力を入れています。過去には、14億パラメータの日本語LLMを公開した実績があり、今後も生成AI技術を駆使して、業界のニーズに応じた高精度なシステムを構築していく方針です。このような取り組みの中で、産業界と学術界が密に連携する基盤を強化することが期待されています。

企業のコメント

ストックマークの代表取締役CEO林達氏は、「技術シーズと市場ニーズのマッチングを行うことで、新たな事業アイデアを創出したい」と考えています。さらに、AIST Solutionsの代表取締役社長CEO逢坂清治氏も、生成AIが事業課題を解決するための鍵だと述べています。両社ともにこの協業が企業のイノベーションを加速し、日本の産業全体に貢献することを目指しています。