ZEISSが新たに発表したLSM910/990
カールツァイス株式会社より、最先端の共焦点顕微鏡モデルLSM 910及びLSM 990が発表されました。この新型顕微鏡は、革新的なLightfield 4D技術を搭載しており、多岐にわたる研究分野において画期的な進展を遂げることが期待されています。
LSM910/990の特長
新技術であるLightfield 4Dは、従来の3D撮影技術の枠を超え、1回の撮影で瞬時にボリュームイメージングを実現します。このアプローチにより、従来の手法では難しかった高速な動きや複雑な生物学的プロセスを捉えることが可能になります。特に神経科学、癌研究、発生生物学、植物科学の分野において、研究の質を飛躍的に向上させることでしょう。
ワンスナップでの撮影
Lightfield 4Dでは、37個のマイクロレンズアレイを使用して、複数角度からの光の情報を集約し、一度の撮影で詳細な3Dデータを取得します。このたった一回の撮影によって、データの精度や時間的遅延が軽減されるため、観察がよりスムーズに行えるようになります。たとえば、ゼブラフィッシュの心臓の拍動をスローモーションで観察することが可能になり、生物の動態に対する深い理解を促進します。
光被害の軽減
LSM910/990による新たな撮影技術は、生体サンプルへの光被ばくを大幅に軽減します。従来のZスタックを必要としないため、生体サンプルの寿命を延ばし、長期間にわたる高時間分解能でのイメージングが可能になります。また、大規模なサンプルをマルチカラーで撮影することも容易となり、研究の生産性の向上が期待されます。
今後の研究に寄与する新機能
新たに発表されたLSM 910/990シリーズは、対話型AI機能「Microscopy Copilot」を備えています。この機能は、研究者が撮影や解析についての問いかけに対して、ZEISSのドキュメントを参照しながらサポートを提供します。さらに、超解像機能「Airyscan」も強化されており、より高解像度での観察を実現しています。
ZEISSの企業背景
カールツァイスは1846年に創業された光学技術のリーディングカンパニーで、日本にも1911年から展開しています。様々な分野での革新的な技術を提供し続け、現在も研究開発に多大な投資を行い、業界でのトップを目指しています。また、カールツァイス財団は科学の進歩を目的としたドイツの著名な財団として、その活動にも歴史があります。
結論
新型共焦点顕微鏡LSM910/990は、多様な研究分野に革命をもたらす工具として期待されており、科学研究の新たな可能性を広げると考えられています。これまで不可能だった画像観察の実現を通じて、研究者たちの努力を支える存在となるでしょう。詳細は公式ページをご覧ください。